|
テーマ:心おだやかに 生きる(624)
カテゴリ:癒し・介護
義父母が施設に引っ越して、約2週間がたち、
色々な手続きや、片付けや、その後のドタバタが一段落しました。 先週末には、施設まで約2時間半の旅もして、 二人に会ってきました。 二人とも、大きな決断と大移動の疲れが出たのか、 何だかやせてしまい、ひとまわり小さくなったような印象でしたが、 再会をとても喜んでくれました。 部屋で話をしている時に、じいじが、涙ぐんでいて、 そんなじいじを見たのは、初めての事だったので、 胸を突かれたような気持ちになりました。 長い時間を一緒に過ごしてきた、ばあばが 今、少しづつ、知らないばあばになっていっていて、 とてもつらいです。 私が施設に向かっている最中にも、携帯に電話をかけてきて、 「私、これから東京に行くの。」 と言いました。 「今、そっちに向かっている所だから、待っててね。 もうじき着くからね!必ず待っててね!」 と言うと、そーお??それなら待ってるから、気をつけて来てね、と言います。 施設に着くと、両手を高く上げて歓迎のポーズ。 東京に行く、と言った事は忘れています。 じいじは、 長いことかけて、自分の身のまわりの事をどうすべきか、 用意周到に考えてきたつもりが、 結局は、バタバタとあっちもこっちも手抜かりだらけのように 感じてしまっているように見えました。 もっときちんと片付けておきたかった。 色んな人に、不義理をしてしまった。 周りに迷惑をかけてしまった。 そんな後悔の表情がにじみ出て、 時間はたっぷりあっても、時間に限りがある事に気付くのは、 終わりが近づいてきてからだ、 そんな風に、ぎゅっと奥歯を噛みしめているように見えました。 もうすぐ夏休みが終わる事に気付く、子供みたいに。 毎年毎年、 私も、最後の1週間を、焦りまくって宿題と格闘したものです。 始まる前は、あんなに心に誓ったのに。 今年こそは、早めに宿題を終えて、悠々と過ごそうと決めたのに、ってね。 じいじもばあばも、とても綺麗好きで整頓の上手な二人でしたが、 それでも、こんな思いをしているの。 私は、この一ヶ月で心の底から思いました。 本当に大切なもの、大好きなものと暮らすこと それを心がけよう、って。 さして大事でもないものが、私たちの暮らしに同居しています。 そして、それは場所と時間を奪い、つまりお金も持っていかれます。 何年も着ていない服のためにタンスを買い、ハンガーにぶら下げて 季節ごとに虫よけをして、入れ替えをして、 そのたびに、じ~~っと座り込んでにらめっこ。 いつか着る日が来るかもしれない、という架空の話のために。 いつか来るかもしれない日より、 今、を、心地良く暮らしたい。 いらない物のために頭を悩ますのは、やめよう、って。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[癒し・介護] カテゴリの最新記事
|