戦争後、もっとも大きな事件の映像
武田邦彦ブログ(平成23年9月14日)
福島原発の建屋が破壊された映像は、何度も見た。
しかし、爆発の瞬間のこのような映像は、少なくても私は見ていない。
(放映されていたのかもしれないが、私の記憶にない)
あれだけ破壊されているのだから、
多分ものすごい爆発だったのだろうと想像はしていたが、
やはりこの写真を見ると背筋が寒くなる。
素人の私でも、あの爆風の中に放射能が多量に含まれ、
それが風に乗って漂っているだろうと思ったのだけど、
連日福島原発の情報は流れていたにも関わらず、
気流の詳しい情報は報道されていなかった。
これは、津波情報と同様、「ただちに放射能物質の届かない場所に避難して下さい」と、
特に原発近隣の市町村や県などに訴え続けなくてはならなかったはずだ。
たとえ東京電力や原発推進関連、あるいは政府関係が、
「パニックになるかもしれないから」とストップをかけたり、お金を積まれたとしても、
メディアの使命と良心にかけて、
「人々を最悪の事態から守ることが最優先だ」と、
ジャーナリズムのプライドで放映してほしかったと思う。
原発災害の報道の在り方を、NHKはもとより多くのメディアは真剣に検証してほしい。
そして、このような現実をしっかり踏まえた上で、
日本の原発のこれからを、特に研究者や科学者は、
その社会的責任と、科学者としての使命感・倫理観、
つまりは個々人の良心に基づいて真剣に議論してほしいのです。