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カテゴリ:家族・親族
息子たちのブドウ畑の収穫の手伝いに行く。
一気に収穫する必要のある時には、仲間達やワインづくりに興味のある人たちに連絡して、都合のつく人に手伝ってもらうことが多い。 その時には、もちろんバイト代などは払えないので、お弁当などは息子たちが用意することが多い。 この日も「昼食は用意してくれる人がいるから持参しなくていいよ」というので、知り合いの飲食店などにお弁当を注文しているのだと思い込んでいた。 天気は曇りで、雨の予報はないけれど肌寒い日。 手伝いに集まったのは、一日を通して10人前後。(出入りがあるので正確にわからない) 顔見知りの人もいれば、私たちにとっては初顔合わせの人もいる。 この日は、ブドウは選果しながらの収穫なので、結構手間がかかる。 灰色カビ病にかかっているブドウは取り除き、別のバケツに取り分けておき、それを絞って加えると美味しいワインができるらしい。 これを活用して作るのが「貴腐ワイン」と言って、高級ワインだ。 ハンガリーに行った時に試飲したことがあるが、ものすごーく甘いワインだった。 もちろん、貴腐ワインにするわけではなく、どうもワインの味付け(?)のような感じで使うらしい。 まあ、面倒な選果作業もそのように説明されると無駄な仕事とは思わずに頑張ってしまう。 (ただ、同じカビでも悪さをするものもあるので、判別が難しいこともある。) 午前の作業が終わり昼食時間、私はひっくりかえるほど驚いた。 何とこの日の昼食は、ボランティアで手伝ってくれる人たちの持ち込みだったのだ。 何と奇特な人たちなのであろう。 カレーを作ってくる人、ご飯を炊いてくる人、コーンスープやカレーの付け合わせを持ってくる人などなど、みんなで話し合って手分けして準備してきたとか。 申し訳なさとありがたさでお礼の言葉を繰り返すしかない私であった。 そんな私たちに、一人が言った。 「収穫と仕込みでメチャクチャ忙しいのに、勝手に手伝いに来ている僕たちが迷惑かけちゃいけない」。 勝手に手伝いと言ったって、こちらは皆さんの手伝いがなければ死ぬほど忙しいのだし、実際息子たちは「お手伝いができる人には来ていただきたい」と連絡しているのだ。 決して「勝手に押しかけ手伝い」ではない。 10月4日にボランティアについてで私のボランティアに対する考え方を書いていたが、この人たち は純粋にワインづくりに関わることや、ワイン好きの仲間たちとワイワイしたり、生産者と話し合うことを喜びとして来てくれるらしい。 私自身はそのような喜び方を知らないので、ただただ親として感謝するばかりだ。 このような人たちと作るワインである。 味わい深いものになるに違いない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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