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カテゴリ:読書
特集「小松左京“復活の日”の衝撃〜コロナ“予言の書”〜」 NHK『アナザーストーリーズ』9月1日放送をたまたまBSで見て、小松左京に興味を抱いた。
今まで、SF小説はほとんど読んだことがなくて、小松左京の「日本沈没」はもちろん知っていたが、小説も映画も見てはいなかった。 ただ、「日本沈没」は阪神淡路大震災の時や東北の大震災の時には取り上げられていたと思うので、その概略については何となく知っていたくらいだ。 図書館にリクエストしたら「復活の日」は借りるまで少し時間がかかりそうなので、すぐに借りられる「日本沈没第二部」を借りてきた。 本当は「日本沈没」から読むべきなのだろうが、何となく第一部は知っているということで第二部を借りたのだ。 この作品は、70歳を超えた小松左京が自分一人で調べて書くのは難しいと判断し、構想は小松左京であるが何人かの仲間とプロジェクトを組んで、勉強したり構想を練ったりして、執筆したのは谷甲州氏ということだった。 図書館で借りてエッと感じたのが、二段組の分厚い本だったこと。 ひさしぶりの二段組で、読みにくいのではないかと不安だったが、一気に一段を斜め読みできるのでそれは杞憂だった。 ただ、第一部を読んでいないので当然なのだが、登場人物の相関関係や第一部からの連続性がわからず、それは想像力で適当にカバーしながら読み進めるしかなかった。 そのため、スイスイ内容がわかるというわけではなかったけれど、色々と考えさせられる内容だった。 日本の国土が沈没して消えてしまった後に、様々な国に難民としてチリジリになってしまった日本人が、さらに異常気象が進む地球上で次々と起きる困難に、どのように日本人として立ち向かっていくのか。 そもそも、ちゃんとした国の形がない中で、どのようにして国や政府や国民がまとまりえるのか、壮大な実験装置としてのSFだった。 読みながら、「うーん、ありえるなあ」と思うことが満載で、SF作家の想像力は半端じゃないと思った次第。 このような状況下では、やはりしっかりとした理念を持つ政府のリーダーシップが必要なわけで、現在のコロナ下での政治の状況と重ねて考えてしまうことも多々あった。 昨夜は、日中の作業等で疲れていたのだが、夜中に目が覚めて最後まで読んでしまった。 正直に言って、最後は少し唐突感はあったけれど、「うーん、最後はこれに賭けるしかないのか?」と思ってもいる。 次は、本命の「復活の日」を読み始める予定。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月19日 14時54分01秒
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