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テーマ:お勧めの本(7219)
カテゴリ:ほん
先日,本屋さんで立ち読みをしていたら, 三毛別事件に関するお話の本を見つけました。 真ん中の「羆風」という本です。 山と渓谷社からでている文庫本ですが,マンガです。 それも1000ページもの分厚い文庫本。 測ってみたら4センチを優に超える厚さです。 1700円もするので,金欠の私も躊躇したのですが,衝動買いしてしまいました。 内容は,吉村昭の「熊嵐」とほぼ同じです。 なぜかというと,2人とも,三毛別事件を調べた木村盛武さんの資料を もとにしているからです。 原作者は,動物文学の先駆者戸川幸夫。 作画は「釣り吉三平」の矢口高雄。 違うところといえば,「羆風」は,羆の立場の言葉も描かれており, 自然の掟やルールについて考えさせられるところでしょうか。 自然の掟では,弱い物を食べてより強いものが生き残ることは 当たり前のことなのです。 人間が羆の世界に入っていって,仲間が食われたからといって駆除することは, 自然の中では勝手な行いになるのでしょう。 そんな羆の言い分は我々をハッとさせてくれます。 小説とは違い,登場人物が絵で描かれているので, 余計生々しい現場の惨状を実感できます。 このマンガ,1996年に執筆されて,その後単行本になり, しばらく絶版になっていたようですが, 今年になって版元を変えて再発行となったようです。 実話だといことを頭に入れて読んだり,北海道の現場を訪れたりすると,なお実感がわきますよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.08.22 22:05:37
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