カテゴリ:国語
前回の解答例です。
(前回に、例題を挙げて説明をしていますので、先にそちらをご覧ください。) 数通りの例を挙げたものは、すべてOKです。というのは、問題の引用が一文、二文という短い素材であるため、主人公の性格や行動がほんの少ししか取り出せていないので、読み手側が想像で補う部分が大きいからです。 本来なら、もっと長文ですから、いくつかの行動やセリフや状況など判断材料となる表現が他にも出てきて絞ることができるはずです。・・・つまり、子ども達は長い文章ほど難しいと考えがちですが、長い文章になればなるほど、ヒントがたくさんあるということも言えるんですよ。 【解答例】 ■ 練習問題 ■ 次の表現は、どんな気持ちを表しているか、説明しなさい。 1 ぼくは、先生から受け取ったテストの答案用紙を、丸めてポケットにおしこんだ。 解答例○ 自信があったテストが予想外に悪くて、とてもくやしい気持ち。 ○ すごく悪い結果のテストで、なかったことにしてしまいたいぐらいくやしい気持ち。 ○ テストの結果に納得がいかず、誰にも見られたくない気持ち。 など。 ※『テストを丸めておしこんだ』というしぐさから、強いくやしさを読みとることができましたね。 テストの結果がよくないということ、それに対する感情という2つの要素をまとめましょう。 使っている言葉は多少ちがっていても、その要素が組み合わされた解答なら『正解』です。 2 竹田くんの意見を聞くと、さっきの自分の発表にはおかしいところがあったことに気がついた。かっと耳が赤くなっていくのがわかった。 ○自分がまちがった発言をしてしまったことに気がつき、すごく恥ずかしい気持ち。 ※『かっと耳が赤くなって』という表現から、主人公の恥ずかしさを読み取れますね。 3 男は、「自分ではない」と言いはっている。しかし、あの時間にここに来ることができたのは、あの男しかいない。私は、じっと彼の顔を見続けた。 ○ 男が犯人ではないかと疑う気持ち。 ○ 自分ではないと主張している男が犯人であると確信する気持ち。 ○ 男が犯人であると確信し、男を観察して証拠がないか探してやろうという気持ち。 ※男を犯人であるとほぼ断定している主人公の気持ちを書ければOKです。 ただ、この場合「じっと彼の顔を見続けた」という動作からは、何通りかの意図が想像できますね。「絶対につかまえてやるという気持ちでにらみつけている」のかもしれないし、「何かしっぽを出す発言をしないか注意深く観察している」のかもしれないし。本来なら、長文の中でさらに詳しく読み取っていくことが必要となりますね。 4 あれだけたくさん練習したのだからだいじょうぶ。先生はそう言った。でも、こんなにたくさんの人の前でピアノをひくのは、初めてなのだ。心ぞうの音がうるさいくらいだ。頭の中が真っ白になってきた。 ○ 初めて大勢の前でピアノを弾くことにすごくドキドキしている気持ち。 ○ 初めてのピアノの発表に、先生の励ましも効果がないぐらいに緊張している気持ち。 5 悪いのはぼくだ。そんなことはわかっている。言わなくてはいけないことばが、頭の中をぐるぐるとまわっている。でも、いざ顔を見て、話しかけようとすると、つい、ぷいっと横を向いてしまうのだ。だめだ。言わなきゃ。 ○ ごめんなさいと謝りたいけどなかなか謝れない気持ち。 ○ 自分が悪いので謝ろうと思うけれど、顔を見るとなかなかいえなくて自分がもどかしい気持ち。 ○ 謝ろうと決めてきたのに、なかなか言えない自分が情けない気持ち。 ○ 顔を見るとなかなか言えないけれど、本当は早くごめんなさいと謝りたい気持ち。 6 なんだか、みんなからぼくが見えていないみたいだ。自分の生まれた町なのに、外国にいるみたいだ。目なんか悪くないはずなのに、風景が白と黒の世界に見える。クラスのみんなが僕に話しかけてくれなくなり、返事もしてくれなくなり、僕は外国人になった。いや、ゆうれいになったんだ。 ○ クラスメートに無視されて、すごくさびしい気持ち。 ○ クラスのみんなにいじめられ、自分の存在がなくなったように孤独な気持ち。 ○ クラスのみんなに無視をされて、自分が自分でなくなったように哀しくてさびしい気持ち。 ○ クラスの誰とも会話できなくなって、自分が生きているのを感じられないぐらい孤独な気持ち。 数問、やっていくうちに、なんとなくコツがつかめたでしょうか? また、時間があれば、いろんな単元でやっていきたいと思います。 → ※このブログを応援してくださる方は、足跡代わりにぜひこちらをクリックしてくださいますようお願いします! 今後の更新がんばりますのでぜひお願いします! →TOP(FREE PAGE 記事一覧)にもどる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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