塾講師ママ中学受験サポート国語-合格だけでいいんですか-

こんにちは。

今週は連日、作文指導の授業です。
アレンジして読解問題にも役立つように工夫しているのですが、
ちょっとだけ紹介したいと思います。

■まず、『事実か意見・感想を区別する』練習。読解問題にもつながりますよ。
文がたくさんあって、事実か感想・意見か振り分けていきます。
４・５年生だとけっこうひっかかります。

1○Ａチームは優勝した。
2○Ａチームが優勝してうれしい。
3○犯人はあの人にちがいない。
4○犯人は結局あの人ではなかった。
5○遠足なのに今日は雨だ。
6○雨が降っているから傘を持って行く方がよい。

1：事実　2：感想　3：感想　4：事実　5:事実　6:意見

大人になればなんでこんなことがわかんないの？と思うかもしれません。
ですが、↑みたいに答えを半分半分にしないで20問ぐらいやらせると全問正解って少ないんですよ。
こういう基礎中の基礎っていう練習から国語の学習が必要になってきています。

ちなみにつまずいちゃったら･･･

○本当のこと。100人いれば100人ともが同じこというものは事実。
○そう感じる人もいるけど、そう感じない人もいるようなことであれば感想。
○感想よりも頭を使って考えたこと、他の人に言いたくなるような内容が意見。

ってちょっと噛み砕いていってあげてから再挑戦すれば大丈夫かなと思います。




■次は、小学生の作文や説明文や論説文の比較的やさしいものを読ませて
その中で「意見」の部分に線を引かせていきます。

ただ単に頭の中に浮かんだ言葉をつらつらと用紙に書くのではなく、
ここで意見を端的に言う。その後に理由を述べる。―というように自分の言葉をカテゴリに分けて整理するように意識させるというねらいがあります。
説得力のある話ができるっていいですよね。

読解問題の不得意な生徒は、こういう書かれた文をカテゴリに分けるということができないことが多いです。
「ここは例」「話題」「結論」「仮説」「事実」「原因・理由」「意見」
カテゴリ分けができると、段落構成も確実にとらえることができますし、記述問題にも強くなります。


■読解問題を解くテクニックとして言えば、
「説明文・論説文・随筆文」の基本パターンをつかむ。というところですね。
事実と意見を確実に区別して、線を引ける。
→特に重要なのが「意見」。合否を分けるひっかけ問題は「意見」に絡めて出題されることが多いのです。


■「どりむ社」の作文教材を使用していますが、今回感心したんですよ。
　とある生徒の提案に対して、反対意見を述べるという例が掲載されていたのですが、
　そこには、「意見」･･･○○君の意見には反対です。※まず完結に意見を述べる。
　とあった後に、「理由」反対した理由が数点書かれていて、そのあと！
　反対するだけでなく提案者の気持ちに寄り添って代替案を提案するというような内容があったんです。

　実際に、前のページでまとめた自分の案に反対する立場で別の提案をするという練習問題つきです。

　これは「作文」とか「国語」という枠を超えて、「人間関係」「コミュニケーション法」！
　あー、こういうのが積み重なれば生きた勉強になるな～って思いました。

　
■　提案する側として作文を書く。
　→プレゼンテーションの練習ですね。
　　○完結に結論を述べる。
　　○提案をするに至った現状（事実）、提案した理由。
　　○実現したときに考えられる結果。

■　自分の提案した作文に対しての反論の作文を書く。
　→○自分の立場を明確にする。（この場合「私は○○には反対です。」）
　　○提案の問題点、改善点、その理由。
　　○代替案の提示、それが実現したときに考えられる結果。


アメリカでは幼稚園からプレゼンテーションの練習がカリキュラムに組み込まれているそうですね。
園児が思い思いに自分の宝物を園に持って来て、それが何で、どんなに大事なものか、
一人ずつ発表するとか。　
そういえば以前見たテレビ番組で、中国の小学生が株を話題にして、自分の意見をクラスで発表するのを見ました。次に買うのはどこの株でそう考えた理由について･･･とか。

以前の記事にも書きましたが、面接の練習をしたときに最も生徒が困る質問が
「自分の長所を教えてください」でした。
恥ずかしがりやさんとか謙遜の美学というより、自分の意見や感じたことを述べる場っていうもの自体が少ないのかもしれませんね。

学校の宿題の作文も、宿題には出ても、作文の書き方やテクニックを学校の授業で受けるって意外に少ないですよね。出しっぱなし･･･って感じで。
で、「読書作文の書き方」という本が売れに売れているってことかぁ。
話がずれてきちゃったので今日はこの辺で。




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