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カテゴリ:国語
物語文では、「冷静に読めば読むほど点数が落ちる」ということがあります。 無表情で黙読すると、子供達の場合、場面をイメージするのが浅くなりがちなんです。 登場人物を演じるつもりで、うれしそうなときは、うれしそうに、 いらっとした場面では、自分もいらっとして、 悲しい場面は悲しそうに読んでみよう!と取り組ませてみると、正解率が上がります。 「自分だったらこうするなー」という視点は、NGです。物語を客観視した上に自分フィルターを通してしまっていて、これは選択肢の問題などにひっかかります。 登場人物の性格をしぐさセリフから読み取って、「なりきる」ことで心情を理解することを意識します。 主人公だけではなく、他の登場人物にもなりきって、全員を自分一人で演じるつもりで。 【文字・字面】としての理解ではなく【空間】を再現するような感覚で物語を読めるといいですね。 どうしても【文字】でしか読めなかったA君には、設問にない質問をよくしました。 このタイプの生徒さんは、-線部の数行前後から言葉を切り取った答えばかりを書きます。 ・「海の中でカニの兄弟がじゃんけんをしている。勝負がつかないんだけどどうして?」 というなぞなぞみたいなものから。 文字の中から答えを探してもありません。 イメージすると「チョキ」しか出せないからあいこばかりとすぐにわかります。 ・波打ち際のシーンでは、「主人公と友達の足下の感覚は今どうなってる?」 (砂浜のさらさらしたイメージ、歩きにくいところを確認) ・「坂道をのぼり」ってあるけど、それ、どういうことを伝えたくて出した表現? (「気が重い」「足取りが重い」など。) そのA君が、昨日の授業内で物語文に取り組んでいたとき、黙読しながら途中で「くすっ」と笑ったんですね。 男の子の友達同士がテンポのいいかけあいのシーンだったのですが、やったと思いました。 ドラマを感じられるようになって、正解数もぐっと増えました。 自分でも手応えが感じられたようで、解答・解説の際にもいい表情でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年12月28日 14時55分21秒
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