すぐれた教師の実践の詳細記録 「SFコラボ」
定期購読している『道徳教育改革』の最新の別冊が届いた。以前にもあった「SFコラボ」特集の第2弾。すぐれた授業・学級経営で多くの教師の絶賛を浴びているS,Fお2人の詳細な授業記録が、参観に駆けつけた様々な学校の先生方により書かれている。ちなみに、Sは杉渕先生。東京の小学校の先生。「教育の鉄人」と呼ばれる。今までに行った教師修行の数々には圧倒される。ホームページでその一端を知ることができるほか、「10マス計算」など、開発された教材がかなり市販されていたり、著書を買ったりすることもできる。漢字や計算の基礎基本以外にも、音読や歌の指導をユーモアを交えて楽しく面白くされるのが印象深い。◆杉渕鉄良のホームページ 「教育の鉄人 ねっけつ教師編」http://www.geocities.co.jp/Berkeley/5802/ そしてFは、道徳教育改革集団の代表、群馬県の小学校教師、深澤先生。私は初任の年にこの先生の講座をお聞きして以来、「自分に甘くなってしまう時に厳しさを注入してくれる先生」としてずっとその動向に注目している。著書は道徳に関するものが多いが、私は教育活動全般を貫く「哲学」にこそ学ぶべきかと思っている人呼んで「教育の哲人」。このお2人の授業の詳細な報告が、違った方々の重層的な観点で読めるという授業をする者からすれば、大変ワクワクする内容である。第1回の時も鳥肌がたったが、今回はそれ以上。細かいところまで詳細にレポートしてあるものもあり、まるでその場に居合わせたかのように具体的に「最高レベルの授業」の実際を学ぶことができる。特に、年度末のお2人の担任学級の子どもたちの姿には、「ここまで子どもは育つ」という1つのイメージを具体的に知ることができ、「何を目指すか」という教育活動のゴールを考える上で、大変勉強になる。この機関誌は一般に流通しておらず、発行者にじかに申し込む必要がある。ただ、内容の充実度に比べて値段も安く、大変刺激を得ることができる。全国の向上心ある教師に大変オススメの機関誌である。◆道徳教育改革集団 (機関誌の発行元)http://www12.wind.ne.jp/kaikaku/