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マダム豆大福の読書の小部屋

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2009年06月22日
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カテゴリ:ノンフィクション
獄窓記




筆者は元衆議院議員の山本譲司氏。2000年に政策秘書給与の流用事件を起こし、01年に実刑判決を受けた。

433日に及ぶ獄中での生活を綴った著。新潮ドキュメント賞受賞作品。

とても読み応えがあった。2000年の事件のことはあんまり覚えていなかったけれど、この本を通じていろいろと考えさせられた。

まずはとても刑が重かったということ。執行猶予つきが予想されていたけれども、実刑になってしまった。同じ様なことをしている人(辻元清美氏・田中真紀子氏)は刑務所に入るまでにはならなかったのに(辻元氏は執行猶予)。

一罰百戒とはいうけれど、ちょっと気の毒に思わざるを得ない。もちろん、詐欺をしてはいけないが。

服役するちょっと前に第一子が生まれたというのも悲劇。

服役した著者の刑務所での仕事は、障害を持った同囚たちの介助訳だった。

汚物にまみれる、果てしのない作業。受刑者に人権なんてあったものではなく、(あたりまえなのかもしれないけれど)劣悪な環境に耐えなければならない。

私は単純。「文は人なり」と思って、文章から読み取れることをすぐ信じるのだけれど、山本氏は悪いことはしたけれど、腐ってはいない人なんだろうと思った。

奥さんとの信頼関係がずっと崩れなかったのも一つ。

率直に反省し、潔く刑を受けたことが一つ。

誰が見ても「厳しすぎ・長すぎ!」の服役の期間を、自分が生まれ変わった契機として前向きにとらえていることが一つ。「障害と犯罪」の問題を新たなライフワークにしようとしている。

もちろん、前向きになるには待つ家族の力が重要だとは思うけれども。

誰だって罪を犯す可能性はある。罰を受ける可能性もある。でも、そこで自分が反省して生まれ変わればまた新しい目標を持って生きていけるもんだ。人間の底力に感心した。

いまだに「自分は悪いことをしてない!」と反省の色ナシの辻元氏と山本氏が早稲田で同じゼミだったとか。

まあ、高潔だからといって幸福とは限らないけれど、辻元氏が活躍するのはなーんとなく面白くないなあ、と思ってしまった。












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Last updated  2009年06月22日 11時30分49秒
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