テーマ:プレバト俳句(29)
カテゴリ:プレバト俳句を添削ごと査定?!
プレバト俳句。お題は「イヤホン」。
今回も「異議あり!」ってほどのことじゃないけど、 個人的な感想です。 全体的に、なかなか面白かったです。 イヤホンって、意外にドラマがあるんですね。 ◇ まずはミスター東大くんの句。 無線絶え 耳に風 見上げ、月 今の若者は、 ワイヤレスイヤホンの充電が切れることを、 「無線が絶える」と言うのでしょうか? いやいやいや(笑)。 やっぱりこれは、梅沢が言ったとおり、 どこかで遭難したときの句でしょう。 電波も届かない山中奥深くに孤立して、 気がつくと、 もはや風の音しか聞こえなくなっている。 空を見上げると、 冷え冷えした月だけが煌々と照っている。 生死を超えて無の境地に達してしまった、 極限状態での壮絶な句です(笑)。 ◇ 玉城ティナの句。 蜩や イヤフォン外し 立ち尽くす やはり「立ち尽くす」はちょっと大袈裟な気もします。 ヒグラシの鳴き声に立ち尽くしてしまう心境とは、 かなりドラマティックな感じがしますよね。 ◇ 梅沢の句。 口立ての カセットの声 秋彼岸 添削されたとおり、 「父の口立て」としたほうがいいと思うけど、 いかにも梅沢らしい場面だし、 これがボツになったのは惜しいですね。 ◇ このほか、 トリンドルちゃんの「君とあいみみ 夕月夜」も可愛いし、 麒麟川島が、 兄弟でイヤホンを分けて笑ったという「夜半の秋」も、 なかなか悪くないと思いました。 高畑淳子の「令和人」の描写は、俳句じゃなくて川柳でしたね。 ◇ 最後に、 キスマイ横尾の句は、1ランク昇格だったけど、 わたしには、ちょっと分かりませんでした。 ヘッドホン外し はとバス 初紅葉 音韻的に「ha」を重ねる面白さは分かりますが、 そもそも、なぜヘッドホンを外すのか分からなかった。 バスのなかでヘッドホンを外したところで、 聞こえてくるのは車の走行音だけだろうし。 横尾の説明によれば、 「自分ひとりの世界から、外の世界へ意識を向け変えた」 ということのようです。 なるほどねぇ。 車窓の視覚のほうに集中するために、 聴覚への刺激を取り除いた、とも言えますね。 でも、いまいち分かりにくい句でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.12.28 04:31:58
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