テーマ:悪性リンパ腫(653)
カテゴリ:治療記録
1月8日、母は元気です。
感染症も起こさず、平熱、血圧も正常、酸素状態も良好。 ただ血液の状態は悪いらしい・・ 8日はCT検査があった、年末の抗がん剤治療後はじめての検査。母の様子をみていると、抗がん剤の効果はあるように感じてる。検査の結果はまだ医師からは聞かされていない。 抗がん剤の副作用か、鼻血や歯茎から出血があると言う。 あと、髪が多量に抜け始めた。 ついに来たか、という感じだ。 抗がん剤治療が始り半年が過ぎ、髪は薄くはなったが、まだ全部抜け落ちてはいなかった。 抗がん剤治療では100%毛が抜けると聞いていたので、不思議に思っていたけれど・・ 母も覚悟をしていたと思うが、きっとショックだろう。 女性ならきっと誰しもそう思うはずだ。 ましてや入院中でも、いつも身の回りについて気を使う、おしゃれな母だ。 もう70歳過ぎているから気にしないだろう、 と思うのは大間違い。年は関係ない。 女はいくつになっても女なのだと、母からいつも教えられる。 枕に多量についている髪の毛。 どうせ抜けるのだから、剃ってしまえなんて誰も言えない。 髪が抜けるから、くしで髪をとくのが怖くなる。 母には小さなノートを渡して、それに日記を書いてもらってる。私は母の日記を見るのがいつも楽しみだ。 素朴な日常の感想が綴られた母の日記。 日記にメモられた、料理のレシピや、買い物リストには、化粧品の名前と、食品の名前がズラッと並ぶ。 元気になったら食べてみたいものを、メモっていると言う。 母が絶食になってもう半年になる。 半年の間、固形物は口にしていない。 一時期、おかゆやスクランブルエッグなどの食べ物が可能になったが、嘔吐してしまい、結局また絶食に戻ってしまった。 飲むことも禁止されていたが、今は一日200ccの水かお茶なら可能になった。 そんな母が見るテレビは、グルメ番組がほとんどだ。 いつも食い入るように見つめてる。 そしてこうつぶやくのだ 「あぁ、こんなふうに食べれなくなるのなら、元気なうちに食べておけばよかった」と。 健康のためと、肉も脂身もなるべく控えてきた母だった。 母はよくなれば、いつか必ず食べれると信じている。 悪いことは考えない。 でも医師は「食べれないままかもしれません」と言う。 先のことは考えない、 考えられない、 でも、母の望みに寄り添ってその日を想うのは楽しいことだ。 一緒に食事をすること 退院して、一緒に買い物に行くこと 一緒に旅行をすること、 「病室でもいいから、ケーキでも食べれるようになるといいね」 「退院したら、タカシマヤに買い物に行こうね」 「温泉に行こうね」 って、そうしようねって、 母と楽しそうに、一緒に未来に想いを馳せることは それくらいは、悪くはないと 思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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