オタク旅の行末
もちろん昨日の話である。ここを訪れてくれる奇特な方にとっても、ほぼどうでもいい話なのは解っています。まあそういうことです。昼からオタク仲間Mと一緒に、上り列車に乗って中野に向かう。そう、向かうは中野ブロードウェイ!!もっとしっかり書くとまんだらけである。ここはレアプラモデルを手に入れるには、交通費を払っても悪くない場所なのである。もちろん、本当に欲しい物があるのならば、お金をいくらでも出せる覚悟があるのならば、このご時世、ネットの方が断然に楽チンであるけれど、出会いという不確定要素を人生に盛り込みたいのならば、時間と体力という荒波を向こうにして、大海原への航海に出ないと楽しくないと思うんだ。はい、酔っぱらっています。文章が意味もなく難解風になっておりますが、ただ単に破綻しているというツッコミも聞こえるが、もちろん気にしないでいただきたい。ここで、ララァ・スンの声がどことなく聴こえてきた。「あなたには、守るべき人も、守るべきものも無いというのに!!」この言葉は僕が青年期の多感な時に心に突き刺さり、今でも心に響いてしまっている言葉。大人を続けるほどにより先鋭にこちらに迫ってくる言葉だったりする。解らない人にあえて書くとすると、機動戦士ガンダムに出てくる名言であるとふみをは思っている。ガンダムを作った富野監督、あなたは罪作りな人なんだよ。あなたの言葉でどれだけ混迷に陥ったことであろうことか!?さあ、本題に戻ろう。中野のまんだらけに行くとオタク2人は早くも大興奮。ふみを的にはコードギアスに出てきたレア物のメカフィギュアが安値で出ていて、それで大興奮していたのだがまあ予算が少ないから冷静にならないとダメだ。フィギュアは結局のところ完成品なのでプラモデルではないのだ!!ふみをよ、精神統一だ、と心の声が聴こえる。結局のところ、中野では買物をせずに目だけで堪能して移動して渋谷へ。知らない人も多いけれど渋谷にもまんだらけはあるのだ!!そして精神は崩壊するのである。まんだらけ渋谷店ではプラモデルとの出会いは残念ながらなかった。そしてふみをは作りもしないブラモデルをあきらめて、作りもしないプラモデルの為の資料集めに奔走するのである!!欲しい資料は青春の1ページである、今では残念ながらマイナーになるつつあるクラッシャージョウの資料だ。ふみをはあのアニメ映画が大好きである。中学生の時に映画を見た後に原作である高千穂遙の小説はもちろん全部読破した。それでもやっぱり監督である安彦良和の世界観が好きだった。娯楽に徹しているところはガンダムの監督、富野氏とは精神構造が違う気がする。安彦さんは娯楽を作る能力はもちろん高いけれど、それよりももっと絵を描けるという能力が勝ってしまったのは残念であるんだけれど、でもそれはガンダムのキャラクターデザインをした事実はまったく揺るがないんだよなあと。話はもちろんそれた。でだ、ふみをが買ったのは子供の頃に絶大なる支持をかっさらっていた、ケイブンシャの豆本、大百科シリーズのクラッシャージョウ版。その名もクラッシャージョウ大百科だ!!懐かしい。小学生の頃はこのシリーズの昆虫大百科とかボロボロになるまで読んだ。今ではこのたぐいは簡単にウィキペディアとかのネットに替わられてしまうけれど、何しろあの頃の情報は本や雑誌がすべてだったからさ。でその後、特価でクラッシャージョウの公式ムック本、クラッシャージョウの美術の世界というマニアック過ぎる本も購入した。それでもね、昨日の目玉は違うのです。とうとう見つけてしまったのです!!戦闘メカ ザブングルのムック本コーナーを見ていたら、な、なんと、これは本当に誰にも理解されないだろうよな、「1/100 ペーパークラフト ウォーカーギャリア」を発見してしまう。初めて見た!!感動である。話を始めると長いが書いてしまう。1982年に戦闘メカ ザブングルというアニメが放送されてた。当時はガンプラが絶頂の頃で世のプラモデル屋や駄菓子屋、文房具屋までガンプラであふれていた時代だ。その時流に完全に乗っかってバンダイはガンダムの二番煎じとして、ザブングル関係のプラモデルをバンバン発売していた。でも商売堅いバンダイ、放映の後半になって出てきたメカのプラモデル発売を渋るようになってきたのだ。そうザブングルシリーズはガンプラよりも出来は良かったのに売れなかったのだ!!で番組後半の主人公メカ、ウォーカーギャリアは、1/144スケールは出たものの大きいスケールの1/100サイズは、発売予定されていたのに最終的に発売中止されてしまう。売れ行きはガンプラには遠く及ばなかったけれど、当時は空前のプラモデルブーム、プラモデルファンで熱い連中は一斉に抗議の投書を各所に送りつけて、大問題となったのだ。今でいう炎上って奴だ。で、バンダイはどういう行動を取ったかというと、プラモデルを出さないでごめんなさい!!ということでなんと、ペーパークラフトで出した、というわけ。つまり紙で作って下さいね、だった。これが世に言うキャラクタープラモデル界の大事件、「ウォーカーギャリア変わり身の変」である。当時、うわさには聞いていたけれど、まさかあれから約30年経って現物を初めて見るとは夢にも思わなかった。出来は、酷いモノであった。今のバンダイでは考えられないほど同人誌的な作りで、型紙はすべてカッターかハサミで切り抜きしないといけなくて、正直言ってプラモデルの100倍くらい作るのが難しいマニアックなモノであった。要はただの設計図だった。それでもね、楽しい一日だった。秋葉原のまんだらけには寄らずに町田に直帰して、日高屋で夕方からオタク飲み会をして帰宅。で少しだけさっきの話に戻る。バンダイ社内でも当時のあの事件をずっと心苦しく感じていた人々がいたと思うんだ、その方々の努力と熱いファンたちに支えられて、2008年に当時から25年の月日を経てようやく、1/100 ウォーカーギャリアはプラモデルとして発売されたんだ!!!!ふみをはもちろん発売されてすぐに買った。そしてすぐに組み立てたよ!!涙が出てきたよ。あの時はただ組み立てて満足していたけれど、今はもう1つ買って、今度は色を塗ったり改造したりしたいなあなんて、特に女子からしたらただのバカとしか思えない行動にかき立てられたりするんだよ。そしてだ、せっかくクラッシャージョウの資料を手に入れたのだから、うちに眠っているクラッシャージョウ関係のプラモデルを組みたくなってきた!!世はゴールデンウィーク、時間はたっぷりあったりするんだよ。