錐の中
音源集"ディストピア"の制作が佳境に入ってきた、2月の終わり頃に話はさかのぼる。4曲入りで考えてこの時、全体像としてはほぼ完成状態で、考えた曲順通りに聴いていた時にふと思った。今回の選曲だとスローテンポの曲がないなあ。今まで数作作ってきた音源集の中でも妙に攻撃的でバランスが良くない!と思いだすとその考えに固執し始めてしまったのだ。といってこれからスローテンポの曲を録音する時間は少ないし、もちろん作曲する時間もない。いや出来ないことはないけれど、それはふみをソロ作品的要素満載となってしまう。でミッドランドがまだCDR作品しか作っていなかった時代を思い返し、ボーカルの入ってない曲をちょこちょこ作っていたな・・・、ということを思いだした。そこでさっそく作り始めた。アコギで何となくなコードを考えるのに2時間ぐらい。打ち込みドラムのライドと、打ち込みフレットレスベースを土台にして、アコギを多重録音!後日、オサムちゃんにベースソロを録音してもらって、それに三輪ガットギターを最後に重ねて完成。作曲当初から1曲目のディストピアに繋げる、という点を重視して作ったんだよ。つまりディストピアの序曲でありプロローグ。ふみをはアニメサントラが好きだったと前に書いたと思うけれど、アニメのサントラは、最初と最後にオープニングテーマとエンディングテーマが入っていることが多いけれど、中には奇をてらった奴があって、例えばそれは銀河漂流バイファムのサントラ第1集で、主題歌はなんと3曲目に入っていた。もちろん前の2曲は劇中に使われたBGMでインスト。当時はもちろんレコードをテープにダビングして聴いていたのだが、CDやHDな現代と違って1曲飛ばして聴くことが面倒な時代で、聴き始めたら最後まで聴くか途中で止めることが多かった。なので当時のレコードは曲順に意味があった!A面B面があったのも流れに影響を与えていたねえ。また70年代前半に流行ったプログレバンドは、とにかくインストを多用していたのも影響している気がする。そして何といっても、TOTOのファースト1曲目”Child's Anthem”は衝撃のインストだったねえ。ちなみにこの曲は最近、渡辺謙出演のスズキ ワゴンRのCMに使われている。オーケストラアレンジでオリジナルではないけれどさ。何の話だ?ふみを的には、中盤にインスト入れるのが好みだけれど、今回は仕方なし。え?意味ありげなタイトルだって?そうです、もちろんただの意味ありげですよ。さて次回は”ディストピア”解説最終回!いつ書くのか知りませんが。