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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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トルコの文化・風習

January 6, 2023
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我が家には10年ぐらい前からテレビがなく、ニュースを含めてトルコ語放送に触れる機会が少ない生活をしています。
だからトルコで女性たちが夢中になって見ている流行りの連ドラも何も知りません。
でもその昔はテレビも今と違って、新規の連ドラとかも少なく、主に古い映画を流していることが多かった気がします。

そのおかげで1960年代、70年代の古き良き時代のクラシックトルコ映画はほとんど観ています。
各チャンネルで放送がある度に繰り返し観た記憶があります。当時はインターネットもビデオもDVDも一般的でない時代でしたから、オンタイムで見るしか機会がなかったからですけど・・・。

何に興味を持っていたかというと映画の中に出てくる村や遊牧民の生活道具、衣装、そしてオヤなどの装飾品。
映画ですから、どこまで時代考証、検証されているかは定かではないにしろ、少なくとも現在見ることができなくなった古いものがそのまま衣装、小道具、大道具に使われていたりします。
その使用方法なども、今から50年前のことですから生き証人たちがたくさんいて、正しく伝えられていた可能性も高いかと思います。

その中でもラストシーンのインパクトが強くて忘れられないのがファトマ・ギリック主演の「ボシュ・ベシック」(1969年版)。1952年にも同タイトルで映像化されています。



ボシュ・ベシックと言うのは直訳すると空っぽの揺り籠と言う意味です。

遊牧一族の若い長アリと、村の長の娘ファットマの大恋愛の末のロマンチックな駆け落ち婚(盗婚?でも律儀に娘の父親に直接報告と結納金を払ってました)の行く末なのですが、当時の遊牧民の生活の様子や風習、掟などがわかりやすくオススメです。
ファトマや女性たちの頭飾りも豪華で特徴的。
イーネオヤあり、ドゥルメオヤあり、もしかしたらコザオヤと思われるものから、男性のケフィエの使い方なども見ることができます。



最初の方に手鏡をプレゼントするアリに、お返しと言って、ファットマが自分のイーネオヤをひとつをちぎって渡すシーンがあります。サルマシュックのモチーフだったと思います。
これもある意味イーネオヤの使い方~!! と興奮してしまいます。

もしかしたら日本語字幕とかのがあるのかもしれませんが、言葉がわからないくても見ているだけでストーリーがだいたいわかるし、まずは遊牧民の生活用具のテントやキリムやチュワルや織り機やラクダの装飾、そして女性たちの衣装を見るだけでも楽しいです。

↓↓↓↓↓
ボシュ・ベシック(1969年)

他にも民族文化、オヤなどを楽しめるクラシック映画があります。
また機会があったらご紹介します。

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Last updated  January 6, 2023 10:10:08 PM


November 24, 2021
近頃は「胸がキュンとする」を「きゅんです」と言うらしいので、使ってみただけです。大笑い大笑い大笑い



この織物はマルマラ海地方のウル山麓のケレス遊牧民たちの織物で手織りのウール製。
1960-70年頃に作られたもの。

もうだいぶ前に手に入れたもので、実際村に行ってももう見つからない。
男性用だというので最初はショールや帯だと思ってよく見てみたらなんとバック仕様になっていた。



いやー可愛い。
長いショールを半分に畳み、袋部分のサイドを縫い、そこからモノが出し入れできるようになっている。深さは約50cmぐらいあるだろう。
遊牧民たちが使うヘイベと同じ役目のものだけど、これはもっと気軽で使いやすそうである。



ケレスの遊牧民の結婚式の花婿用の装身具のひとつでもあり、男性がウール製の上下を着た上にこれを肩から掛けるそう。
防寒具にもなり、荷物入れにもなる。
同じようなデザインのものが世の中にはあるかと思うけれど、山奥の村の遊牧民がこれをオリジナルで作って使っていたということに深い意味がある。

絨毯、キリム、イーネオヤ、靴下と何でも興味を持って集めてきたけれど、これらの衣装や布類もいつの間にか溜まっていた。
少しずつ放出中。
私自身が10年とか20年とか前に集めたものだから、後続を見つけるのは難しいけれど、興味ある人がいたらぜひご連絡くださいね。

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Last updated  November 24, 2021 06:40:56 PM
November 3, 2021
割礼式はトルコの男子にとって、またその家族にとってもとても重要な儀式である。
それを行うことが本人の誇りでもあり、家族や親族、特に母親は息子を勇気付けるために、可能な限りの手作り品を装飾をしたベットを作る。
シュンネット・ヤタウ、割礼式のベットと呼ばれる。

割礼式のベットとしてムシュクレ村のたくさんのイーネオヤスカーフを装飾をしたものを過去、何度かご紹介してきたが、もちろん他の地域にもある。



例えばブルサと山ひとつ挟んで南にあるキュタフュヤ。
イーネオヤの文化を持ち、チティオヤと呼ばれるワイヤー入りの大きなオヤを作るキュタフュヤは、古いオスマン式の家屋が残る歴史ある町である。



トルコの中でも結婚をとても重視し、現在でも結婚披露宴では4回も5回も花嫁のお色直しがある。嫁入り持参品チェイズも手を抜くことなく相当のお金をつぎ込んで用意される。その持参品の数々で飾られたキュタフュヤの割礼式のベットは豪華である。

このベットは本来はドー・ヤタウ(ドーゥ・ヤタウ)と言い、産まれた赤ちゃんをお披露目するためのベットである。
男女関係なく初めての子が産まれた時に作られる。
このベットが作られたという意味は出産のお祝いに訪れる客人をお迎えすると言うこと。
その後、男の子なら割礼式のベットとしても使われる。

イーネオヤもある地域だけれど、ベットの装飾の中心は刺繍もの。
装飾されているモノや形にもそれぞれ意味があり、手間暇かかることではあるものの現在もなおこの伝統が続けらているというのも興味深い。キュタフュヤのお屋敷文化の名残なのだそう。
いつになるかわからないけれど詳細についてはYoutubeで動画を公開する予定。



そしてブルサ市内の割礼式のベットでも見られた「カエル」を象った布が吊るされていた。
この地域ではカエルは厄除けを意味する。

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Last updated  November 3, 2021 05:06:08 AM
September 2, 2019
ギョルジュック市のパッチワークフェスティバルから戻った翌日、村のアイシェのところに行ってきました。
キリマンでのウール糸紡ぎを習うのと、絨毯織りの体験と、美味しいものを食べにぺろりぺろりぺろり、です。

まずは腹ごしらえ。
アイシェ、たくさん作って待っていてくれました。



先日の犠牲祭の牛さんの頭部分のお肉ケッレを。
お手製のエリシテと言うマカロニと麦を炊いたもの。
ホームメイドのヨーグルトに、庭で採れたイチジクのジャム、自分の畑で収穫して漬けたオリーブなどなど。農業技師のお婿さんが作ったメロンはとっても甘くて、今年食べたメロンの中ではダントツ一番の美味しさでした。

糸紡ぎ。



トルコ式の十字のスピンドルで、まずは結び目の間に挟む平織りの部分に使うゲチキ用にちょっと硬めに、それから柔らかいウールで結び目に使う色糸用の紡ぎ方の2種をやりました。
トルコ式のスピンドルはキリマン(もしくはキルマン)と言います。
キリマンは3つのパーツに分解できて、外すとそのまま糸玉になる、とっても便利な道具です。
この道具で紡がれた糸はキリマン糸と呼ばれます。

絨毯織り体験。



この間、絨毯を機から降ろしたばかりなので、機に何もかかっていないのではないかと心配しましたが、私たちが来ると知って経糸を張り、キリム部分を作っておいてくれたようです。
そこから結び目の作り方をレクチャー。
経糸を2本ずつ取って、糸を両方に巻き付けるダブルノットの結び目です。
これも手や指の使い方ひとつで効率があがったり、やりやすくなります。

何か発酵している匂いが隣の部屋からしてきます。



アイシェが自宅でタルハナチョルバス(タルハナスープ)の素を作っているところでした。
ヒヨコ豆、麦、緑や赤のピーマンなどを材料に作ります。
これを乾燥させて保管するのです。

その隣には大小のお手製パスタ。




さらには先日作ったというトマトのサルチャ(旨味として料理に使ったり、パンに塗って食べたりする、日本でいうとお味噌的立場の発酵食品)が置いてあったり。



そして庭で採れたてのイチジク。



冷蔵庫で冷やされてあったのでとっても甘かった。

来年の絨毯織りツアーでは、どんなモチーフを織ろうかねえ・・・と家にある伝統のモチーフの絨毯を撮影しようと思ったら、いつもなら綺麗に敷かれているのだけど、お掃除中で積み重なっておりました。



それでもいつものことながら凄い迫力です。

これらの絨毯の上にみんなで寝っ転がりながら、じっくりアイシェからモチーフや染色のお話を聞いたら楽しいでしょうねえ。

糸紡ぎ、植物採集、草木染め、糸濯ぎ、経糸張り、小作品製作、完成、お持ち帰り・・・と、季節に合わせた内容での打ち合わせもしてきました。
糸濯ぎは村のジェット噴射(笑)がまだの時期なので、クルマで近くの湧き水の泉まで行って中に浸かって豪快に洗いたいと思います。

そして毎日、村の食事を楽しんでもらうためにメニューも検討中ですが、料理に興味がある人は手の空いている時間に料理作りも体験してもらえるように考えています。
夜はみんなで外で大きな鉄板と薪でギョズレメを作ったり、葡萄の葉でご飯を包むのをお手伝いしたり、最後は星空の下でバーベキューとか・・・!?

ああ、考えるだけでワクワクしてきます。

アイシェの村で生活体験をしながら伝統の絨毯織り。
10月12日(土)19:00-21:00に清澄白河のバハールさんでアイシェとアイシェの村を紹介するトークイベントを予定しておりますので、興味ある方はどうぞ時間を空けておいてくださいね。詳しくはバハールさんの告知をお待ちください。

いくつもの仕事が重なって同時進行状態で全く休めない日々を過ごしておりますが、このまま気を抜くことなく年末年始まで猪突猛進していきます。
働くのは今年だけ、今年だけですよ・・・!?
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10月12日(土)~15日(火)に清澄白河で開催予定のオヤマニアの会のイベントのご案内です。
タイトル「花咲くアナトリアの大地より~トルコ伝統の手工芸~」



イベントスケジュールは上記の通りです。
ご覧になってわかるようにオスマンル刺繍(オットマン刺繍)、ウスベキスタンのスザニ(ウズベク刺繍)、イーネオヤ、イーネダンテル、キリム・絨毯とワークショップ満載です。
合間の10月14日(月)に私のお話会が入っています。
今回のテーマは「マルディン報告・イーネダンテルとシャフメラン探し(仮)」です。
お話会の後のイーネダンテルのワークショップと連動しての内容です。
シリア国境トルコ南東部の町の話、マルディンのぬい針によるレース編みの伝統文化、蛇の身体を持つ女王シャフメラン伝説に興味ある方はぜひお待ちしております。

ワークショップとお話会のお申込みは受付が始まっています。

お申込み方法につきましては
スザニ、イーネダンテル、キリム・絨毯、お話会はオヤマニアの会のブログ →
オスマンル刺繍とイーネオヤは平尾直美先生のブログ →

に詳しい内容が記載されています。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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Last updated  September 2, 2019 06:51:37 AM
March 15, 2014


日本で開店祝花というと、贈り主の名前が入った生花や造花のスタンドだったり、パチンコ屋の新装開店でよく見かける造花の花輪だったり・・・・・。

トルコでもこれに似たものがある。
「セペット」と言う。

セペットは花業界で使われている名称で、一般的には「チェリンキ」と言った方がわかりやすいだろう。



週末、お友達のお店のオープンセレモニーがあった。
色とりどりの風船を飾り付け、立食タイプのお料理やお菓子、飲み物を用意し、お客さんを招待し、お店の宣伝をするのである。


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その開店祝いに何を贈ろうかと考えたのだけど、これが一番華やかでいいかなと思い、チェリンキを贈ることにした。

どこで頼むかと言うとお花屋さんである。

花輪に似ているが、生花を使う。
トルコのお花屋さんは造花を扱う割合が高いのに、1日限りの使い捨ての花輪に生花を使用する。


まずは骨組み作り。
木材を組んで、ブーケに使うシワシワの色紙を貼り付け、花を差し込む部分に発砲スチロールを付ける。

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これに葉や花を組み合わせて生花の花輪を作るのである。
季節により使われるお花は変わるが、今回はお友達の好きな(だったと覚えているのだけど・・・)ガーベラで。


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緑の葉で土台を埋め、そこに茎を短く切ったガーベラの花に木の串を刺して、発泡スチロールに配置する。


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さらに印刷屋さんで用意してもらった名前の札を斜めにかけてできあがり。


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結構たくさんのお花を使うのである。
でも茎はカットしているので、生花のスタンドと違って活け替えるわけにもいかず、使い終わったら廃棄するだけでもったいない気はするのだけどね。

セレモニーが始まる1~2時間前に取り付けに来て、その日の夕方に回収に来る。
トルコの生花の花輪風、祝花のお話。


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Last updated  March 16, 2014 04:30:59 AM

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