熊本県五木村、川辺川の流水型ダム建設受け入れを表明
球磨川水系の支流である川辺川では1966年にダムの建設が国により計画されました。しかしダム完成によって中心部を含む地域が水没することが想定されるため、建設に反対のスタンスを貫いていました。その後国と地権者との和解が進み、1996年に本体工事着工協定が結ばれました。ところが社会情勢の変化や反対運動などによって本体工事は進まず、先日任期を終えた蒲島前知事が2008年にダム計画の白紙撤回を表明しました。しかし2020年に発生した熊本豪雨により球磨川流域は甚大な被害を受けました。これを受けて蒲島前知事は方針を転換し流水型ダムの建設を容認しました。そして4月21日に行われた五木村の村民集会で木下丈二村長が流水型ダムの建設を受け入れることを表明しました。村民集会ではダム建設への賛否や村の振興策について意見が出されました。その後木下村長は、「しっかり一丸となって振興に臨む時期が来たと村民の皆様に集まっていただいて激励や貴重なご意見を賜ったということで、これから前に向けてしっかり進んでいきたい。」と語っていました。これにより五木村と熊本県・国はダムで水没する地域の利活用や、今後の村の振興策について協議を行っていくことになります。また本体工事は2027年度に着手し2035年度に完成予定です。国による計画から60年の時を経てようやくダムが建設されますが、一部が水没する五木村にとってもメリットのある振興策が行われることを願っています。それでは、今日はここまで。