カテゴリ:見たものなど
![]() 現代の日本において第1子長女非ヤングケアラーは恐らく、今問題だと騒がれるヤングケアラーよりも宗教二世よりもたくさんいると思っていますが、これは気の毒だ問題だ助けなければ、とはならない存在であります(理由まで語ると長くなる)。親のまるで第2子からが我が子と思っているかのような振る舞いに、心身ともに疲れ果てている第1子長女のいかに多いことか。 当然、家庭の介護を担っている人の属性はさまざまですし、男性介護者の大変さも承知していますが、第1子長女非ヤングケアラーの当事者として読んだので、その点はご容赦ください。 まず琴美さん、まだ30でまだ60代の父親のために東京から札幌に帰らないといけないのがお気の毒。団塊より若い義純さんの年代でもなお、父という生き物はこんなに偉そうなのか。そしてしばしば琴美さんの心をグサグサと刺すような言葉を吐く。自分が言いたいことを言えるのは他の我慢の上に成り立っていることも知らずに。それでも琴美さんは自分の言葉を半分以上のみ込みながら、家事と父の愛犬の世話に励む第1子長女さん。 琴美さんは東京にいたときから推し活をしていて、推しはまだメジャーではないアイドルグループの一メンバー。何でこんな半分くらいの歳の女の子を愛する設定なのだ?と思いましたが、同級生のエイコさんへの反発を借りて「推しを愛することは疑似恋愛でも理想や願望の投影でもない」と正しく認識していただくためか。推しを異性としたら何を言ってもなお「いやいや恋愛なんでしょ」と食い下がってくるトンチキな恋愛脳の人は多数いるので、ここではそういうやつは除けておきたいの、分かります。 幸い義純さんの介護度が軽いので札幌からライブに飛んで行くこともあった琴美さん。しかしコロナが始まって配信になったりして、琴美さんが「地方民には配信助かる」なんて書くと「生こそ正義!」みたいな反発を受けてしまい。あああ身に覚えがある、こっちはアーさんのほうが「生でないと」つって地方民に疎外感を与えてるぞははは。それはともかく、メジャーになり切っていないことによる露出の小ささに歯がゆさを覚えるの、これも本当に分かります。 私事、約百歳から生まれてきて超長寿リスクまで念頭に置くお爺を介護しなきゃならないとなったら本当に気が重いな、何たって物理的に重いし、祖母の介護でうんこは全然怖くないけど前はどうやって世話するよ?わ男の介護だばやらね!と宣言し本人もそのときが来たらどっかに世話になると宣言済み。義純さんもそういう決断に至ったし、美紅さんも遺産とかよこせと言わないし、単に重い話にしないのが小説ならではの技術、心の隅に娘や姉を思いやる気持ちを忘れていないご家族でよかった。琴美さんそしてゆなちゃんに幸せを。 道弁ちょっと分かるので、ぽろっと出てくる道弁も何かほほえましい。 ![]() ![]() カネボウ陸上競技部の運営母体を花王(株)に移管 花王陸上競技部、新たにスタート https://www.kao.com/jp/track/news/20220930/ ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年09月30日 23時13分41秒
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