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カテゴリ:疾病
変形性ひざ関節症治療で足底板以外の秘密兵器として、人工関節、骨切り、関節鏡がある。 それぞれの関節の状況に応じ選択し、いつまでも現役で仕事を続けていただきたいものである。 人工関節の手術を受けた永田さん。ひざを曲げて資材を持ち上げる作業もできる ひざ痛を和らげ、悪化を防ぐには、運動などで関節への負担を減らすことが基本とされる。それでも痛みが強い場合、手術が治療の選択肢になることもある。 東京都大田区の建築板金業、永田竹次郎さん(69)は、50歳代からひざが痛み始めた。最初に右ひざが痛み、かばううちに左側も痛んだ。 建築現場で屋根に上ることが多く、ひざが痛むと作業は難しい。4、5年前から痛みが強まり、仕事も休みがちになった。 近くの東邦大大森病院を受診し、両ひざとも関節の軟骨がほとんどなくなり、その下の骨まで傷ついていることが分かった。重度の変形性ひざ関節症で、特にすねの骨の関節面は内側が大きく削れ、脱臼(だっきゅう)しかけていた。 「ひざ以外、体はどこも悪くない。まだまだ仕事を続けたい」 そこで、整形外科教授の勝呂徹さんは「人工関節手術」を勧めた。傷ついた関節の骨を切り取り、金属と超高分子ポリエチレン製の関節に取り換える。 一般に3週間から1か月の入院が必要になる。それでも、変形による痛みの完治が望める。「生活への支障が大きい場合に検討される方法」(勝呂さん)だ。 「仕事のため」と、永田さんは人工関節手術を決断した。2003年11月、まず右ひざを手術、翌年4月に左ひざも手術した。 半年後には屋根の上の作業もできるようになり、今も職人として働く。 人工関節は海外製品が普及しているが、勝呂さんは日本人のひざの形に合わせた製品を開発し、手術に使う。ひざの曲がる角度が、従来の120度に比べ、145度と大きく、しゃがむ姿勢もとれる。「和式トイレは少々つらいが、屋根の上でも支障なく動ける」と永田さん。痛みもない。 ただし、人工関節は、15年たつと10%程度の患者でゆがみや緩みが生じ、交換が必要になると言われる。また、治療前の画像診断では関節の損傷が激しいようでも、日常の活動に支障がなければ手術は必要ない。 変形性ひざ関節症の手術には、関節内にたまった軟骨のカスなどを小さな傷口から掃除する「関節鏡手術」、O脚を矯正する「骨切(こつき)り術」などもある=表=。勝呂さんは「それぞれの利点や欠点を医師に尋ね、よく理解したうえで検討してほしい」と話している。(高橋圭史) (次は「脊髄(せきずい)損傷者の願い」です)
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最終更新日
2007年03月24日 05時01分16秒
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