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カテゴリ:旅の思い出
あの震災以来、いつも遠くの大きなスーパーに車で買い物に行っていた私が、我が家のある丘の上の品揃えこそ悪いがそれなりの小さなスーパーに歩いていくことが多くなった。 生活を見つめ直したのは何も若者だけではない。 それに1つ、そこに行く楽しみも見出した。 そのスーパーの前に有る1軒の家の庭にジャカランタの木を発見してから。 まだ木が小さいから花は咲いていない。南国の花だからはたして咲くかどうかもわからない。でも、木が大きくなるのを気長に待てば花も咲くだろう。現に電車で4駅先の町の、歯科大学の庭に花を付けているジャカランタを3本、私は発見している。 それは天国に咲く花。 私の中では天国の花は沙羅双樹でも蓮でもなく、ジャカランタなのである。 ブータンの冬の都プナカで、川の中州に満開のジャカランタの紫の中に埋め尽くされるように聳え立つプナカゾンを川岸から息をのんで望んだ時から。 今日もジャカランタの脇を通って買い物に行った。 ちりんちりりん、 ジャカランタから天国の鈴の音が聞こえたような気がしてふと見ると、青い透き通ったガラスの風鈴がジャカランタの小枝に結わえ付けられていた。 ちりんちりりん、 花が咲くまであと何年だろう。それまでのお楽しみはその風鈴。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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