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私訳・源氏物語

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January 14, 2018
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クリスマスの翌日、猫が死んだ。

文化の日以来呼吸が荒かったのだが、
家人と相談して病院には連れて行かず、自然に任せることに決めたのだ。

もう17歳(人間の84歳に相当するらしい)だし、
病院に連れて行ってもストレスを与えるだけで死期は延ばせないと見たからだ。

それからはずっと、占領した私の椅子で眠り、
奇特なことに目が合うと鳴いて手を延ばすようになった。
心細かったのかもしれない。

家人が「かあちゃんって、呼んでるぞ」というので、
そのたびに近寄り撫でて、あるいは口元に水を持って行って飲ませてやった。

12月には比較的呼吸が安定していたものの、
26日の朝、舌を出して喘ぎだした。

水を持って行っても顔を背けて飲もうとしない。
前日からご飯も食べていないし、トイレも汚れていない。

『どうしたら楽になるか』といった感じで、
私の椅子から床へ降り、玄関や洗面所をうろうろし、
居間のカーテンの陰に身を潜ませ、
寝室の家人のベッドに飛び乗ったと思うと隣の私のベッドに飛び移り、
そこでやっと落ち着いた。

私は『もうだめかもしれない』と思ったが、その日は水泳教室があった。

今年最後の練習日だったし、
天候が荒れ模様で参加人数が少ないだろうことが気になって、
どうしても出席したかったのだ。

猫が気にはなったのだが家人に頼んで出かけることにした。

家に帰ると危惧した通り、昼ころ絶命したという。

私のベッドから降り家人の椅子の近くに来てどっと倒れこんだそうで、
家人が身体を撫でてやると大きく息を吸い込み、
二度鳴いて、呼吸が止まったそうだ。

猫は私の椅子とオットマンの間で、頭を家人の方に向けたまま横になっていた。

私はオットマンを動かし、
尻尾の毛が逆立ったままの猫を背中のほうから抱き上げて、
ふわふわの赤いひざ掛けにくるんでやった。

臆病な私だが、死んだ猫を抱き上げても恐怖感はなかった。
 
動物霊園で荼毘に付してからもう3週間になろうとするのだが、
17年も一緒に暮らした猫だから、
床暖の上で寝そべっているのではないかとつい足元を意識してしまうし、
夜物音がするとご飯を食べているのかしら、水は替えただろうか、
あるいはトイレで砂をかき混ぜているのではないかと
無意識に耳を澄ませてしまう。

しかも食器、トイレ、猫ちぐら、毛布、キャリー・バッグ、
猫砂、猫缶、猫カリなど、猫の生活用品の何と多いことか。

いなくなって初めて、日常生活での猫の存在の大きさを感じている。

家人は猫の手触りがなくて寂しいというが、死別の辛さは老いた身に堪える。
今後生き物は飼わないつもりだ。

視点を変えてみれば、猫が恐がるので使わなかったルンバを、
やっと動かせるようになったし、
数年前のマンションのリフォーム時、
9泊を余儀なくされたペット・ホテルにすっかり怯えてしまい、
帰宅後3日も夜泣きした哀れな猫のために旅行も諦めていたのだが、
今年は二人で小旅行を計画してみよう。


クロちゃん、17年7か月楽しかったよ。ありがとね!





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最終更新日  January 14, 2018 09:33:29 PM
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