「ZYZY IN THE BOTLE」
東京の外れは、大森林地帯だった。 「地球の平和を守ろうぜ!!君もヒーローだ(爆)」 てな、キャッチコピーに、誘われて、 ブログ親友「まさチン」と、 森林に眠るアスレチック解体作業に、 参加してきたのだった。 青年の家を中心に展開しているボランティアらしい。 身体を動かすのは、いいことだ。 汗が、だくだく、滝のように流れ、 森の急勾配を、てくてく、蟻のように登り、 森に点在する、腐朽したアスレチック木材のロープを鉈で切り、 鉄のクサビをバール引き抜き、カケヤで叩いて、 地面に倒すのだが、暇なときもあり、 「虫探し」などできてしまい、 ふと、気づくと、女性参加人は、 「虫探し」に、没入しており、 特に「まさちん」は、蝉の抜け殻に、凝りだし、 私も、自由時間に、蚊に刺されることも、厭わず、 「抜け殻」探索に、協力したのだが、 急には、なかなか、見つけられない。 一個くらい、見つけようと、 森の細部に、目を凝らすと、 カブト虫のメスを、見つけてしまった。 背中から、掴むと、やたら、元気がよい。 手から、十万馬力で、逃れようと、 怒涛の匍匐前進を続けようとする。 カブト君の身体全体から「じーじー」と、 ブリキのゼンマイみたいな、 強力で甲殻な音を排出しており、 「まさチン」は、「じーじーだぁ!」と、 即刻命名に至り、フモトに降りると、 ペットボトルの腹に、ナイフで、切れ目を入れ、 土や、ネコじゃらしや、枯葉や、花や、実なども、 「じーじー」と一緒に投入し、 透明な容器の中には、「ミクロコスモス」が、 瞬く間に、完成してしまったのだった。