小田原のみかん園では、イノシシを止める為鉄柵を設置してます
イノシシ止めの鉄柵設置小田原のみかん園ですが、温州ミカンの収穫を終えて、これから湘南ゴールドや清美などの中晩柑の収穫に移ってきています。みかん栽培での懸案は、上からのヒヨドリと下からのイノシシによる加害を止めることです。なにしろ自然豊かな石垣山ですから。中央に二つのみかん小屋が見えますが、その間を斜めに農道が走っています。農道の左側は西園で、この間紹介してきたように雑木林の開拓を行っています。雑木の上からはヒヨドリが、下からはイノシシが、餌をもとめて侵入してくるわけです。右側は東園ですが、こちらでもイノシシの活動が活発です。鉄塔が二つ見えますが、その右側の鉄塔の周りですが、竹林の上につる草がかぶさっています。ちょうど傘を差したようになっていて、ここからイノシシが毎日出没して来ているわけで、みかん畑に入ってきて、みかんやミミズ、ヤブカラシの根をもとめて荒らしまわっているわけです。東園でもイノシシの侵入を阻止することが必要で、このため竹藪を切り開いて通路をつくり、そこに鉄柵を設置してきました。つる草が覆いかぶさっていますが、その下は竹やぶなんです。つる草の重さで竹が横にしなっているんです。人の背丈以上の高さですから、道をつくるのは大変なんです。ここも昔はみかん畑だったんですよ。鉄塔の下に鉄柵が見えますが、雑木を切り払わないと、柵の設置が出来ないわけです。ここにもイヌザンショウの棘の木がいっぱいありますから、近づくだけでも大変なんです。しかし、今やここ小田原の石垣山では、イノシシを防がないと人は作物をつくれなくなっているんです。そんなことで、2月26日には、懸案だった東園の鉄柵の囲いを完成させました。鉄塔の右下に見えるのは甘夏ですが、さすがに甘夏は果皮が厚いので、鳥もイノシシも手は出しません。しかし、果皮の薄い普通のみかん類なら、地面から1メートルくらいの高さまでの果実はイノシシにすべて食べられちゃいますから。懸案の東園の鉄柵の囲いが完成しました。これで、ここをいつも通り道にしていたイノシシですが、きっとびっくりすると思いますよ。『どうだ!!』といったところです。しかし敵もさるもので、みかんの実がなくなった今でも、それでもどこからか侵入してきては地面を掘り返していきます。ですから鉄柵を張ったから侵入が無くなる、といった単純な事態ではないんです。この頑丈な鉄柵の下部を捻じ曲げて、抜け穴をつくろうとしてきます。鉄柵の万里の長城をつくっても、管理の目が配られていないと、必ず獣道は復活させられてしまいます。ここからが、本当の攻防戦のはじまりなんです。今回、鉄柵の設置については完了したんですが。次の課題は、柵の両側の竹やぶをせめて1.5メートルを切り払うことです。この竹やぶの傘をもっと切り払わないと、春ともなればすぐにつる草がのびてきます。竹をおおったように、鉄柵の上に完全に覆いかぶさってしまいます。そうなると柵の下に抜け穴がつくられても、わからなくなってしまうんですね。柵を万全に管理することが、肝心な仕事になるわけです。したがって、期日は若草の成育が始まりだす前ですが、鉄柵の両側の竹やぶ払いの大仕事が、まだまだ続きます。