カテゴリ:投資・株主優待
バブル再来 「バブル再来 2022年までの株価シナリオと投資戦略」ハリー・S・デント・ジュニア 訳は、飯岡 美紀さん、監訳は、神田昌典さん。 日本語版は2006年刊ですが、原著は、2004年。 「バブル」・・・って、いつの? と思いつつ・・ 神田さんの監訳で、勝間さん推薦本だったので手に取りました。 米国の事情といいつつ、パラパラとはぐると、次の未曾有のバブルに備えて、 2004年11月までに投資の準備をしよう・・という一文が目に留まり、目が点・・ 結果を知っているから、ということもありますが、こういう煽り方良くないですね~。 本書、投資指南の後半部分と、 その投資の根拠を考える経済・市場の分析方法の前半部分 の2つに分かれます。 後半部分は、話半分で読んだ方が良いと思いますが、 前半部分の分析方法は、自身で世の中を見るための手段を得るため、また、 アナリストのまやかしにごまかされないためには、有用と思います。 未来は、人口トレンドを見ればわかる。 コンピュータのシミュレーションによって精緻な分析が可能となった「人口統計学」 の成果を活かせば、2022年までの未来はわかる、と自信満々です。 「今後、2009年にかけて株価は再び大きく上昇する。 しかし、1990年代よりもさらに強気の上げ相場となりそうだ。」 「人口の多いベビーブーム世代の支出と生産性のトレンドが史上空前の好況を引き起こす・・」 「このバブルは、過去200年で最大の強気相場かつハイテク・バブルとなり、 その後は、史上最悪の不況 - 少なくとも大恐慌以来最悪の景気下降局面 - が訪れるだろう。」 ○トレンド分析・・反復サイクル ・人口特性トレンド・・人口統計学に基づく、支出の波 一人一人のビジネス、人生、子供、慈善活動、退職後の生活が経済に大きな影響を与える ・4年周期の大統領サイクル 任期1年目の後半から2年目の後半までは、相場は下落傾向 ・10年代サイクル 各10年代の前半は、景気の減速と株価の調整が起きがち 以上の3つの主要なトレンド以外に、 ・40年サイクル 40年毎に新世代の登場。 40年毎に株価は底を打つ。 ・80年サイクル・・「ニュー・エコノミー・サイクル」 80年毎に、「ニューエコノミー」が出現する 以上のトレンド分析の結果の予測 ・大型バブル ダウは2008年後半までに、約3万5000ドルに達し、2009年後半までに4万ドル に達すると予測 → 5月6日時点、12969ドル。 ・大デフレ 2009年後半ないし2010年から、2020年ないし2022年までは、 ダウは急落の一途をたどり、2022後半の底値7286ドルまで下げる・・ 2012-13年と2021-23年が、最悪の時期となる 失業率も最悪となり、米国は15%以上となる 2020年代前半に、大規模な戦争か敵対的な政治サイクルが始まる可能性が高い ・次の長期的な強気相場 2023年以降。 ちなみに、日本のこと・・ ・日本の支出の波は、・・2008年ないし2009年にようやく上昇に転じ、 2020年まで上昇し続けるだろう。 ・2010年から2022年まで日本を含むアジアの株に投資すること でも、アジア株は、2012年半ばないし2014年後半頃の世界的な株価大暴落 を待ってから・・が良い。 ○新しい富裕層の出現 ヒッピー → ヤッピー → ボボス(ブルジョア・ボヘミアンズ) ボボス・・「ボヘミアン」的な内面的価値観と 外面的成功を求める「ブルジョワ」的価値観を併せ持つ ○カスタム化とサービスの深化 企業は、ボボス等の新・富裕層をターゲットにしたサービスを求められる。 「カスタム化された結果志向のソリューションの必要性」 「真の革命とは、リアルタイムの個別化されたサービスを低価格で提供して、 急増する富裕な消費者のニーズを満たすこと、 そして、一度きりの製品販売で終わらせず継続的なサービス収入を生み出すことだ。」 <目次> プロローグ ニュー・サイエンスが未来予測を可能にする 第1章 一九二〇年代との不気味な符合―一生に二度とない投資機会 第2章 バブル・ブーム―ハイテク・バブルを生み出す五つの条件 第3章 サイクルに乗じてリスクを減らす―最も包括的な予測と最も単純な投資モデル 第4章 人口トレンドと不動産価格の関係―不動産の保有に影響を及ぼす要因 第5章 人生設計―経済のライフサイクルと個人の人生はどう交わるのか 第6章 最も有望な投資分野はどこか―株式か、それとも債券か 第7章 最適ポートフォリオ戦略―季節ごとのリスクとリターンを理解する 第8章 ニュー・ミリオネア・エコノミー―新富裕層ボボスとは何か エピローグ 究極のバブル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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