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カテゴリ:音楽
ひのまどか「プロコフィエフ―音楽はだれのために?」 (作曲家の物語シリーズ) リブリオ出版 2000年刊 ペテルブルグ音楽院の「怪物」といわれたプロコフィエフ・・ 23歳のプロコフィエフにとって、周りの人間がバカに見えてしかたのなかった。 ロシアで十分な評価を得られそうにないことがわかり、 プロコフィエフは、アメリカを目指す。 その時、第一次世界大戦のさなか。大西洋航路には、ドイツの潜水艦がたくさんいて 片っ端から船を沈めていたため、シベリア鉄道経由で、ひと夏を日本で滞在します。 大田黒元雄との交友や、帝国劇場での公演などがありました。 アメリカで、年長のラフマニノフに出会って気づいたこと。 ≪-芸術家は祖国を持たなくてはならないのだ。 根なし草になってはいけないのだ。 祖国から求められているうちに帰ろう。 その方が、作曲家として一層実りのある仕事を残せるにちがいない。≫ ロシアに戻り、ロシアまた新生ソビエトで数多くの作品を発表する。 しかし、 1948年、KGBに呼び出され、 ショスタコーヴィッチ、ミャスコフスキー、ハチャトゥリアン、 カバレフスキー、ポクロフスキーなどとともに、 ブルジョワ傾向のある形式主義作曲家、「人民の敵」として告発される。 「本音はあくまでも内にひた隠し、上辺は党中央委員会の決定にすなおに従い、 自己批判の気持ちを文書や口頭で繰り返し表明し、なおかつ早急に行動でも示した。」 スターリンがなくなった同じ日に、プロコフィエフは亡くなる。 そのためその日、すべての花はスターリンのために買い占められ、 プロコフィエフのためには1本の花もなかった、といいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.11.03 19:33:37
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