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2015.06.11
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カテゴリ:哲学・思想

【楽天ブックスならいつでも送料無料】波止場日記 [ エリック・ホッファー ]
エリック・ホッファー「波止場日記――労働と思索」(始まりの本)

訳 田中 淳

みすず書房

2014年刊


 
 沖仲仕の哲学者、エリック・ホッファーの日記。

 




≪午前五時、独善的になっている。

 長い仕事の後にはいつもこうなる。

 仕事は蟻を残念にするばかりではなく人間をも残忍にする、

 とトルストイがどこかで言っていた。≫



≪自分自身によく注意しなければならない。

 まったく、いたるところに落とし穴がある。

 独善という落とし穴ばかりでなく、他人蔑視という落とし穴も。

 もちろん私がともに働きとともに生活している人々を指すのではなく、

 知識人一般のことである。≫




≪午後五時。

 仕事に行かなくてもよいのはすばらしくいい。

 仕事が四日も続いた後では休みの朝がかくべつ快い。≫




≪おかしなことに、休みの日には日記をつける気がしない。≫





≪まだ疲れている。

 そして疲労は休息では消えないことに気づく。≫




≪一日中無気力であった。

 しかし、問題は、この無気力が一時的なものなのか、

 永続的なものなのかにある。

 この一年の働き具合からすれば、私には少しばかり閑暇を楽しむ権利がある。≫





≪私は坐ってものを書くことができない。

 書き直しなら坐ってできる。

 いつもは読書するとか、コピーをとるとか、そしてときたま原稿に一、二の文章を

 挿入する場合に腰をおろす。≫





≪短時間の交代勤務のあいまに少し書きものをした。

 重い荷ばかりだったのですることがなく、読むものをなにも持っていなかったので

 書けたのである。

 ものを書くときに経験する苦しみと難かしさとを忘れずに銘記しておくべきである。

 過去に経験した苦しみの記憶は、信じられないほどうすれている。

 消え失せた記憶がよみがえるのは、再びその経験をくりかえしているその瞬間のみである。≫







<目次>

日記(1958年6月-1959年5月)

訳注
ホッファー小伝
訳者あとがき
距離と違和感――『波止場日記』解説日記 森達也





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最終更新日  2015.06.11 21:40:47
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