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カテゴリ:映画
今回見た映画は「ラストエンペラー」。
1987年11月20日にアメリカで公開(日本では1988年1月23日公開)。イタリア・中華人民共和国・イギリス・フランス・アメリカ合衆国の合作。 清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀(宣統帝)の著書「わが半生(我的前半生)」を原作に時代に翻弄されていく溥儀の人生を描く。 1987年度のアカデミー賞では『恋の手ほどき』以来となる、ノミネートされた9部門(作品賞、監督賞、撮影賞、脚色賞、編集賞、録音賞、衣裳デザイン賞、美術賞、作曲賞)全てでの受賞を達成した。 特に日本においては、溥儀や満州国という日本人にとって非常に近い題材を描いた内容であったことで幅広い年齢層を引きつけたことと、高松英郎や立花ハジメなどの日本人俳優が多く出演し、さらに甘粕正彦役兼音楽プロデューサーとして参加した坂本龍一が、日本人として初めてアカデミー賞作曲賞を受賞したことなど、様々な要因が大ヒットに繋がった。 ムービープラスで放送されていたものを視聴。放送されたのは劇場公開版(字幕)でオリジナル全長版も存在する 西太后による溥儀に対する清朝皇帝指名と崩御を描く1908年からスタートし、所々に第二次世界大戦後に建国された中華人民共和国での「戦犯」収容所での尋問場面を挟みつつ、中華民国の下での皇帝と、日本の協力を得て満州国の皇帝になり、退位しソビエト連邦に抑留された後、文化大革命のさなかに一市民として死去する1967年までの出来事をメインに溥儀の人生を描く。 ・わずか3歳で皇帝となった溥儀。彼を皇帝に指名する西太后は長年清の政治を牛耳ってるだけに妖怪か?と思うほどの威厳を持ってる。 ・紫禁城で家臣が溥儀を前に忠誠を誓う場面は圧巻の一言。実際紫禁城を貸し切って撮影。様々な制限のある中、撮影したというが制限をものとはしない映像美がすごい。3歳の溥儀は無邪気に「コオロギはどこ?」と走り回る。その姿を見ると皇帝って自由のない存在だから後のことを考えると・・・ ・辛亥革命が起こり、中国は共和制に。溥儀と王朝関係者は紫禁城に住むことを許されたが、溥儀はある日溥傑から「兄ちゃんは皇帝じゃない」と言われる。教育係に問いただすと「紫禁城の中では皇帝でも外では皇帝じゃない」と真相を聞かされる。まさに「井の中の蛙大海を知らず」。どの王朝でも言えた話だが末期の王朝の皇帝ってお飾りに過ぎないことが解る。 乳母のアーモと引き離された溥儀。溥傑には内緒でアーモに会ってるなど乳離れができてなかったりと単なる乳母ではなかった。 ・英国人のジョンストンを家庭教師に迎えた溥儀。ジョンストン役は「アラビアのロレンス」で知られるピーター・オトゥール。 ジョンストンから西洋式の文化を教えられ、自分用の自転車を手に入れたり、弁髪を切って洋装に改めたりするように。事故がきっかけで眼鏡を使うようになるが、これは映画での創作。 ・1922年に溥儀は正妻として婉容を、側室として文繍を迎えることに。婉容は年上のお姉さんっていった容姿だが実際は溥儀と同い年。 お妃を迎えたり、城に住む側近の伝統的な儀礼・衣装を見ると溥儀の周りだけは時代に取り残されてる。 ・クーデターが起こって溥儀は住み慣れた紫禁城から出る羽目に。ジョンストンを介してイギリスなどの庇護を求めるが相手にされず、日本の計らいで天津租界に移住。戦争とか政治的陰謀とは無縁のためか天津では溥儀はジョンストンから「ヘンリー」の英語名をもらっていたが社交界デビューしてます。 満州事変の後、溥儀は満州国執政(後に皇帝)となるが、清国のとき同様お飾り。清は漢民族ではなく満州族の国だったとはいえなんで清王朝の再興なんて考えたんだろうか?お飾りとわかってて皇帝になるのかねぇ・・・ ・日本が戦争に負けたことから満州国も崩壊。溥儀は側近とともに脱出を図るが、脱出の際、阿片中毒で廃人となった婉容とすれ違う。婉容は溥儀にも唾を吐きかけるが即位式のシーンであんまり彼女に気をかけなかったり、子供を溥儀に殺されたようなもんだからそうなるわなぁ 脱出に失敗し捕虜収容所で生活を送ることになった溥儀は思想教育を受ける毎日。数年後恩赦で釈放された彼は一般市民として生活を送ることに。(実際は釈放後政協文史研究委員会専門委員に名を連ねた)釈放されたときは文化大革命の真っ只中。紫禁城を訪れた溥儀は守衛の少年に「昔ここに住んでいたんだよ」と言うと玉座に隠していたコオロギの入った筒を守衛の少年に渡すと溥儀の姿は消えていた。この演出は死によって束縛から解放された・・・・と言いたいのかな?(実際の溥儀は癌に侵され北京の病院で死去している。) 「ベン・ハー」「クレオパトラ」「十戎」同様長尺の作品かつ字幕版での視聴なので眠くなってしまう。だから2・3回に分けて見たほうが頭に入りやすい。 日本版予告編 ラストエンペラー[Blu-ray] 特別版 / 洋画 TV朝日で放送された吹替版では浪川大輔さん(8歳の溥儀役)と草尾毅さん(15歳の溥儀役)が出演していたりする お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Mar 15, 2022 12:45:25 AM
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