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テーマ:アニメあれこれ(26373)
カテゴリ:アニメ
今回見たアニメは「クレオパトラ」。
虫プロダクションと日本ヘラルド映画が提携した大人向けのアニメシリーズ「アニメラマ」第2作で1970年9/15に公開。原案・構成・監督は手塚治虫が務めた。 <あらすじ> 人間が宇宙に乗り出している21世紀、パサトリネ星の住人達が地球に対して「クレオパトラ計画」を企んでいる事が判明。その計画の真相を探るため、3人の未来人の精神が、クレオパトラが生きていた紀元前50年のエジプトに転送された。当時、エジプトは、ローマ軍の侵略を受けており、醜い女であったクレオパトラは、シーザーを陥落させるために整形手術を受けて絶世の美女となったが…。 ・冒頭の未来パートは実写とアニメの合成。実写とアニメの合成は「バンパイヤ」でも取り上げられてたけど違和感ありまくり。 マリア、ジロー、ハルミッチャーは上司の命令でクレオパトラが生きてた時代に精神だけタイムスリップ。マリアは対ローマのゲリラの女性リビアに、ジローは奴隷のイオニウスに、ハルミッチャーはクレオパトラのペットの豹・ルパーになって調査を開始。 ・この映画でのクレオパトラは醜い美女だったが、シーザー打倒のために全身整形して絶世の美女になったという設定で全身整形するとめっちゃボインな美女ってなったら男も骨抜きになるわな。 ・ローマ軍がエジプトを攻撃するシーンではバカボンパパ、イヤミにニャロメが登場。「火の鳥」黎明編でもイヤミが出てたな。 プトレマイオス14世は青白い肌の気弱な男として描かれており、シルエットがエジプト神話に出てくるオシリス神をチビにした印象。 ・手塚治虫が原案・構成・監督を務めてるがキャラデザは漫画家の小島功が担当。クレオパトラの造形は手塚氏じゃできないもんなァ。 ・シーザーを手玉に取ったクレオパトラはエジプトの女王に即位。即位式の群衆の中にサザエさん、「銭ゲバ」の主人公、「ハレンチ学園」のヒゲゴジラ、ヒゲオヤジが登場してる。 ・ローマに向かったクレオパトラ。凱旋パレードの表現はピカソ風(ゲルニカ)、ダリ風(燃えるキリン)、ドラクロア(民衆を導く自由の女神)、岡本太郎(太陽の塔)、ヴィーナスの誕生等高名な画家の表現を使ってる。ある一つのシーンを様々な表現法を使って演出するってのも「火の鳥」黎明編でもしてたなぁ ・シーザーが子供っぽいところを見せてた、他に愛人がいたことを知ったクレオパトラは幻滅。元老院の連中にシーザー暗殺を依頼。で、シーザーが暗殺されるシーンでは歌舞伎の演出が採用されてる。 手塚氏って漫画の中で様々な実験をやってるが、映画でもそれは健在ってわけか。 ・アントニウスとオクタビアンの争いが激化。アントニウスは敗走するも亡くなる。で、クレオパトラはイオニウスとリビアと共に墓所に逃げ込むが、そこは自殺するための部屋がいくつもある場所。案内アナウンスが流れるってオーバーテクノロジー過ぎませんかね? ・オクタビアンは男色家という設定でイオニウスを前にするとオネエ言葉で迫ってきた。このシーンを描くためにアニメーターはゲイバーに通い、自分に言い寄らせて、それを描画した。手塚治虫はエッセイの中で「本作全篇の圧巻の一つ」としている。 ・墓所の3号室に入ったクレオパトラは史実通り毒蛇に噛まれて死ぬ。イオニウスとリビア、ルパーは墓所を脱出したあと未来に帰還。上司に事の次第を報告するが、結局パサトリネ星の企みってなんだったの?って感じで終わる。 ![]() クレオパトラ[DVD] / アニメ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 8, 2024 07:56:33 PM
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