春一番という春の嵐は2日間続きましたが、こうして
日記をつけている現在は収まりつつあります。
呪われた週末は、吹き荒れる暴風と想定外の寒さで
散々でしたが、春への試練と割り切りましょうか。
ここまでランについての話を続けてきましたが、
今日を含めてあと3種類のランの話で終了と
なる予定です。
ただ、内容をどのように扱うのか未だに整理
できていませんので、少なくとも4日分以上には
なると予告しておくことにします。
さて今回は、名前の割には低山帯でも多く
見られるミヤマウズラというランの話になります。
漢字で表すと深山鶉となりまして、深い山の中に
生え、その葉の模様が、鳥の鶉(ウズラ)の羽の
模様に似ているという意味でつけられた名前の
ようですが、実際には千葉のような低山しか存在
しない地域の人里に近い場所でも簡単に見つけ
られる身近な野生ランのひとつです。
開花期は真夏から秋の初めあたり。
白い小さな花が多数縦一列に並んで咲きます(香りは
なし)。
派手さには欠けますが、なかなか愛らしい花ではあり
ませんか?
ミヤマウズラ posted by (C)sasama_tea
じつは、写真を撮るために何度も現場へ通い続け
たときには、ただひとつの株の存在しか発見できて
いませんでした。
その虎の子のひと株の開花を逃してはいけないと
思いつつも、時期が合わずに最適な状態を逃して
しまいました。
蕾が開ききらないときに、もう少しで咲くぞ、と意気
込んでみたものの、その次に見たときには花も終盤
にさしかかった状態になっていました。
残念! と、がっくり肩を落としていたところ、その
すぐ近くに偶然ミヤマウズラの群生を見つけるに
至りました。
これだけあれば、どれかはちょうど良い開花株も
あったのではないか、と悔しがったのは言うまでも
ありません。
そのときに見つけた個体群の一部がこちらです。
ミヤマウズラの葉 posted by (C)sasama_tea
名前の由来のウズラの羽模様に似ているかは
正直なところよく分かりませんが、葉の模様の
面白さは伝えられると思いますが、いかがでしょう?
また、数多くあるように見えますが、落ち葉の下
では地上を這う茎でつながっているものがほとんど
です。
つまり、分枝性が強く、芽数が多くなる特徴のため
繁殖力は強いみたいです。
ただし、半日陰程度の暗い場所を好み、湿度が
高い環境を得意とするミヤマウズラには、現代の
山の中は住みづらい状況になりつつあるようです。
雑木林が無用に切り開かれたり、建設残土で
埋められたりと、いくら繁殖力が強いといっても
ミヤマウズラの努力と性質での対処には限界が
あります。
この写真の場所のほかにも幾つかの自生地を
知っているのですが、状況の悪化は年を追う
ごとに進行し続けています。
このような悪条件を直ちに正すのは容易では
ありませんので、(良いか悪いかはさて置き)
私なりの解決策を模索してあることを実践して
います。
明日はその話で書いてみます。
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