テーマ:今日のワイン(6005)
カテゴリ:ワインコラム2(話飲徒然草拾遺集)
2009年のことですから、8年前の記事です。最近はまったくといってよいほど、ワイン会には行かなくなりましたが、かつてはこのようなゴージャスな会にも顔を出していましたものです(といって、もはや再びワイン会に積極的に行こうとは思いませんが。)
*ワイン会報告~「初夏のブラブル会」 このところ育児と業務多忙、それに金欠まで加わって、なかなかワイン会に顔を出せない私ですが、先日久しぶりに、十年来のネットの知り合いが主催するワイン会に参加させていただきました。場所は丸の内「オーグードゥジュール・ヌーヴェルエール」。表題は「ブラインドブルゴーニュ会」の略だそうです。 ブラインド(正確にはブラインド・テイスティング)というと、ソムリエ協会の認定試験だとか、コンクールだとか、そういった緊張感みなぎる場面を思い浮かべる方も多いと思いますが、ワイン会の余興としての、銘柄あてクイズのノリのブラインドというのも、それはそれで楽しいものです。ただし、あくまで余興であるとう前提のもとに、参加者の間である程度「阿吽の呼吸」のようなものがないと、せっかくの楽しい会がギスギスした雰囲気になりかねなません。 私が出会った中でも、たとえば、回答をはずすと可哀想なぐらい落ち込む人とか(あくまで余興なんだからと慰めたくなってしまいます)、間違えるとやたら多弁になって言い訳をする人とか(言い訳をしてるんだか知識をひけらかしてるんだか‥)、絶対に当たらないようなひねった問題や引っ掛け問題を出す出題者とか(場が白けます)、人が答えているそばで、「いや、それは違う」などとブツブツつぶやいている人とか(キモイです)、いろいろと困った人たちにも出くわしました。 その点、今回は場をわきまえた大人の参加者ばかりで、楽しくなごやかな雰囲気の中で過ごすことができましたし、主催者による会の進め方も絶妙でした。 テーブルにグラスが2脚サーブされて、ヒントが出されます。最初の1組は「ある生産者のモンラッシェ(!)と1級」。2組目は「同じ生産者、同じビンテージの、リシュブールと他のある銘柄」、3組目は「ボルドー左岸の1級銘柄と、右岸の銘柄」。 まずは、どちらのグラスがどちらかを回答して、そのあとで、銘柄がオープンになっていないものについて、銘柄名を推理していきます。ほとんど当ててくださいというようなヒントつきじゃないかと思われるかもしれませんが、これが実際にやってみると、意外に難しい。自分の味覚嗅覚が、ふだんいかにラベルや予備知識に影響されているかを、嫌でも実感させられます。 正解は、最初の2本がソゼの97モンラッシェと、ピュリニエーモンラッシェ・ペリエール。2問目はメオ・カミュゼの97リシュブールと97コルトン。3問目のボルドーは、Ch.オーブリオン92とCh.テルトルロートブッフ88。 なんともまあ、キラ星ような銘柄ばかりでした。 ちなみに、私は3問目の左岸右岸を間違えました。(まあ私の実力なんてそんなものです。) ところで、このようなブラインドの会では、往々にして銘柄を推理することにばかり注意がいってしまって、肝心のワインをじっくり味わえなかったという本末転倒なことになりかねません。その点、今回の主催者の方は、銘柄を知ったあとで改めてじっくりと味わいたいという飲み手の心情をよく理解していて、延々と引っ張らずに、早々に正解を披露してくれました。この間合いのとり方はとても「粋」なものでした。 結局6人で6本。料理もすばらしく、久しぶりの豪勢なワイン会でした。行く前は多少身構えていましたが、蓋を開けてみれば、わかりやすいヒントと明快な出題形式、それに早めの銘柄オープンという主催者の気配りのおかげで、実に気持ちのよい時間をすごすことができました。ブラインド・テイスティングも最近はとんとご無沙汰でしたが、ラベルを隠してまっさらな状態で飲むことによって、あらためて発見することも多く、当たったはずれたというのとは別の次元で、勉強になるなぁと思いました。(なんてエラソーに書いてますが、実態は、会の中盤以降ベロベロでした。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年07月28日 20時47分56秒
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