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2021.02.14
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カテゴリ:ラノベ
最近はめっきり主人公の九頭竜八一の影が薄くなっている『りゅうおうのおしごと』。ここ3巻くらいは『しょうじょきしのおしごと』みたいな感じになって来ているところである。
というか,女性の棋士って何と呼べばいいんですかね。女棋士なのか,女性棋士なのか。まぁ,銀子であれば少女棋士あたりのネーミングがしっくり来るかな,と個人的には思うところ。


りゅうおうのおしごと!14【電子書籍】[ 白鳥 士郎 ]

ざっくりしたあらすじを箇条書きすると,こんな感じ。
・八一と銀子は師匠に交際を報告しようとするも,一人前になるまで恋愛禁止を言い渡される。
・八一,竜王に続き帝位戦にも勝って二冠になる。
・銀子,心身の不調により対局できなくなる
・雛鶴あい,八一の内弟子をやめて単身で東京に行くことにする

後書きを読んでいると,もともと本作は現実の将棋界で起きたエピソードを下敷きにしてきたものの,様々な面で軌道修正をしたというようなことが描かれている。
八一が16歳で竜王になったというのは,本作が始まった5年前の時点では荒唐無稽な話だったのだろうが,藤井聡太が17歳で棋聖になるわ18歳で王位もとって二冠になるというのを見ているとさほど驚くに値しない。記録は破られるものだし,ソフトの発達もあって,恐らく藤井聡太以上の天才が出てこないとも限らない。
そういうこともあって,八一は今回であっさり帝位もとって二冠になる。
なるのだが,作中でも全く騒がれない。
・・・いやいや,これはおかしいだろうと。確かに,銀子が女性棋士になったのも史上初だが,八一の18歳2か月での二冠も最年少記録を更新していているのだ。やはり著者はさほど八一に興味がないのかもしれない。もしくは,著者の能力を超えているため描写できないのかもしれない。
言ってしまえば,最年少二冠になった人物の心の内というものを一般人において想像するというのは極めて難しい。同様に感情移入をしろと言われてもこれも難しいし,リアリティある内面描写は困難だろう。
なお,八一の18歳2か月での二冠というのは藤井聡太の18歳1か月に配慮して,1か月だけ遅らせたのかもしれない。

一方で,銀子である。
女性棋士になったものの,連日の取材やらで疲弊していたと思いきや,ついには初戦で黒星となり,休場にまで追い込まれる。
作中,はっきりと名言はしていなかったが,もしかしてうつ病なりの精神疾患になってしまったのかもしれない。根拠としてはいくつかある。
1つに作中で女流棋士たちがお見舞いに行く病院が山奥であったが,精神病院は山の中など田舎にあることが多いのだ。
2つに,銀子は三段リーグ後,4か月も将棋をまともに指していないということ。将棋を指しているとだるさや目眩がして苦しくなる,というのだ。
3つに,現実世界で先崎学がうつ病になり,『うつ病九段』という著作がかなりヒットしたことだ。
すでに心臓は完治しているとすれば,消去法でうつ病だろう。恐らく,先崎学の『うつ病九段』を参照すれば,棋士が立ち直るまでについてリアリティのある描写もできるだろからな。
実際,棋士とうつ病というのはどの程度の関連性があるのだろう。
先崎学はもともと文筆業もしていたので著作を出して自身の病気を広く世に広められただけで,実際には精神を病む棋士は珍しくないのかもしれない。

さて,最後に雛鶴あいである。今回は表紙を飾っているが,個々最近は出番がなかった。
師匠の八一を好きになるものの,将棋を通じて人間関係を作ってきた。将棋さえなければ,八一とは普通に遊んだりできる関係だったのかもしれないのだが,どうしても八一との関係を続けようとすれば強くなるしかないというのだ。
銀子もそうだけれど,この辺,強くなるモチベーションとしてはどうなのだろうと思うのだ。
たとえば,僕の好きな漫画,『グラップラー刃牙』では主人公,刃牙たちの口から何度も,「男はみんな,誰だって最強を夢見る」とか「強くなりたいというのは男の本能だ」みたいな作者の思想が語られる。僕は,この思想は真理だとだと思う。
たとえば,強くなるために常軌を逸した特訓をする主人公を見て共感する読者はいるとしても,「強くなりたいという動機の説明がない」とか「理解できない」という批判をする読者はいないだろう。
場面は違えど,恐らく棋士は誰だって最強を目指しているのだろう。生活のための金が目的だという人もいるだろうが,そこに理由はいらんと思うのだ。
そういう意味で,色恋で将棋をやろうというあたりモチベーションとしてはどうかな,と個人的には思うのだ。

ところで,もともと本作は全5巻の予定だったそうな。気がつけば14巻も出てしまった。
次から最終章らしいが,キャラたちがどうなるのか,最後まで読んでいきたいと思う。


りゅうおうのおしごと!14【電子書籍】[ 白鳥 士郎 ]





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最終更新日  2021.02.15 11:54:27
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