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カテゴリ:会社の税務・会計
2005年12月と2006年1月にこのブログでLLP(有限責任事業組合)のことについて書いたのですが、あれから1年以上経過したので、その後のお話を...
依頼されたLLPは2006年1月に無事設立できました。 このLLPは9月決算でしたので、その後2006年9月30日に決算日を迎えました。 株式会社の場合、通常、決算日の翌日から2ヶ月以内に税務署等に申告という流れになるのですが、LLPはそれ自体には課税されず、組合員に課税されますので、 11/30までに税務署等への申告をする必要はなく、ただLLPの決算書を作成するだけということになります。 (ちょっと拍子抜け) その後、決算日の年の翌年1/31まで(今回は2007年1月31日まで)に 「有限責任事業組合に係る組合員所得に関する計算書」 というものを税務署に提出します。 この計算書は、簡単に言うと、組合員ごとの決算書とその事業年度の分配額の報告です。 (今回は、決算書作成のときに同時に作成したので、1月になって慌てて書類を作成することはしませんでした) そして、このLLPの組合員は全員個人なので、2007年3月15日までに確定申告をします。 組合員が個人の場合は、青色申告をして青色申告特別控除も受けることもできます。 また、その際に 「有限責任事業組合の組合事業に係る所得に関する計算書」 という書類を添付します。 これは、組合事業の所得の分類(事業所得や不動産所得など)や赤字が出た場合の調整等を記載します。 今回は、組合事業が黒字でしたので、多くの手間はかからずに作成できました。 (これが赤字となると面倒くさい作業になるのですが...) ということで、今回の確定申告で(組合員が個人の場合の)一通りのLLPに関する作業をすることができました。 で、現在のこのLLPの状況ですが、正直言って、ほとんど活動していない状態です。 2人いる組合員は両方とも会社員なので、LLPメインで活動することはできず、俗にいう「何か仕事があるときだけ活動しよう」という状態です。 会社法施行後、株式会社の設立が簡単になったので、いざ設立ということになれば、株式会社の方に流れ、 LLPは企業間でコラボするなどの1プロジェクト単位での設立(例えば、映画の「製作委員会」など)の方が向いているような気がします。 (参考)過去のブログ http://ameblo.jp/tokozei/entry-10006720266.html http://ameblo.jp/tokozei/entry-10008000635.html 高梨 雅樹 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.01 08:52:05
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