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カテゴリ:税理士の仕事
6月1日より埼玉県下64市町村で一斉に本人通知制度が始まりました。
市が住民票の写しや戸籍謄本などを本人以外の第三者に交付した場合、事前に登録した者に対してその交付の事実を通知するというものです。 本人に通知する内容は、 1 交付年月日 2 交付した証明書の種類と枚数 3 請求者の種別(代理人、第3者)の各情報です。 登録有効期間は3年間で、以降は再登録です。 住民票の写し等の不正請求及び不正取得による個人の権利の侵害の抑止及び防止を図ることが目的です。 不正取得の疑いがあれば、情報公開条例に基づいて交付請求書の開示を求めれば請求者がだれか知ることも可能です。 税理士が交付請求した場合はどうでしょう。 住基法施行令15条の2及び戸籍法10条の2第4項又は5項で士業の職務請求により交付を受けたものについては本人通知制度の対象から除外されていました。 ところが、職務上請求書では利用目的が、 (1)紛争性のある業務(税理士法第2 条第1 項第1 号に規定する不服申立て及びこれに関する主張又は陳述についての代理業務)と (2)それ以外の業務 との2つに識別されており、其々申請に対し明らかにしなければならない事項が異なっているのは、同業の方はすでに周知されているかと思います。 住基法施行令15条の2及び戸籍法10条の2第4項では(1)の業務を指しており、(2)の業務に触れていないのです。(戸籍法同5項は弁護士関係) 戸籍法10条の2第3項に(2)の業務が記載されていますが、本人通知制度に関する要綱の例外規定にその第3項の記載がないのです。 結果、本人通知対象外となる職務上請求は、「不服申立て及びこれに関する主張又は陳述についての代理業務」だけということになるのです。 実務としては(2)の業務のための職務上請求の場面の方がはるかに多いと思います。 しかし、こちらの場合には、本人通知制度の利用登録した人に交付に請求通知が届くということになるので業務上信頼関係を損なわないよう、十分注意する必要が出てくると思われます。 本人通知制度の例外事項の最後に「市長が認める特別な理由に基づく申出又は請求により交付したとき」と規定がありますが、(2)の業務のための職務上請求がこれに該当するか 又は、私の勘違いであることを願いつつ、確認してみたいと思います。 清水七都子 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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