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師走に入り、公私ともども忘年会が多くなってきました。
個人的には今週・来週がピークですかね。 誰ですか?この時期田中はいつもよりも数倍ウキウキして見える・・・なんてズバッと指摘するのは。 さてそんな中、この間の土曜日に勉強会の仲間と福生市にある石川酒造さんで、研修会と、ついでに(あくまでも「研修会のついでに」です)忘年会を行ってきました。 石川酒造さんというよりも、多満自慢の銘柄で知られているかもしれませんね。 さてその研修会ですが、「先代から受け継いだ本当の財産」と題して、石川酒造第18代当主で現社長のご講演をいただきました (ちゃんと講演を聞いてきたんですよ)。 石川家はその地で約400年続く名家とのことですが、約250年前から各当主が日記をつける慣行が綿々と受け継がれ、 現在ではその約250年続いている日記に文化的価値も見出されています。 その日記にはその時代時代の、当主の家業運営のあたっての試行錯誤や奮闘ぶりが著されています。 第13代当主は幕末(今年のNHKの大河ドラマ、龍馬伝の時代です)の不安定な時代背景の中、それまでの農業だけの事業構造に危機感を持ちリスク分散のため酒造業に進出、 続く第14代当主が明治維新を背景にビールの醸造を開始(ただし新規参入が多過ぎてわずか3年で中断)、 第16代当主は第2次大戦後の農地解放で保有していた農地の9割を失い、 第17代当主はその営業努力で日本全体の日本酒消費量減少の傾向の中で果敢に攻勢して販売量を増加させ、 第18代当主は地ビールの生産開始や敷地内での飲食店開業と、その時代時代にそれぞれの当主が苦悩しながら対応をしてきた経緯がこと細かに残された日記に綴られていたという事実を聞かせていただきました。 それに加えて現当主である第18代がどのように事業を承継していく覚悟を固めていったのか、 また当主を継いで以降ここ数年の激しい時代の変化の中でいかに家業の発展に格闘してきたのか等、私自身の仕事に多くの刺激とアイデアをいただけた講演でした。 ちなみに次代を担うべき第19代のご当主様はまだご幼少であらせられ、子供用の自転車で敷地内を走り回って、お父様に向かって「パパ、そこ邪魔」と一言。 今から大物の風格を見せておられました。 我々が「よっ、19代」とからかってみても(これだから酔っ払いは始末におえませんよね) 当の本人はどこ吹く風、関心がないようなそぶりをなさっておられました(あと20年後、絶対に再訪してからかってあげるんだ)。 企業の寿命30年説等変化の激しい昨今では100年後の話よりも明日の資金繰りという状況が現実ではありますが、 たまには石川酒造さんのように250年企業の積み上げてきた実績を噛み締めてみるのも大切なことと思います。 講演終了後は工場見学をして、その後は楽しみにしていた石川酒造さんが経営する飲食店で忘年会。 当然酒造メーカー直営、地ビールも日本酒も飲み放題。 400年の歴史を感じながら・・・・・・いやそんなことすっかり忘れながら、美味しいお料理とともに堪能させていただきました。 くどいようですが、念のため誤解のないよう書かせていただきますが、研修会のついでに忘年会を行ってきたんですからね。 それではちょっと早めの「メリークリスマス」。 田中 大貴 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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