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第九章
夫の追及は、執拗だった。
詰めてきた。外勤者は、面談者・時間・内容を時系列的に記し、翌日の朝礼時に提出の 要があるから、いつも日報を自宅に持ち帰り、記入していたのであった。黒田と密会して いる時間については、曖昧な表記が多い。確かに、夫が指摘したところは総て、黒田との 情事に費やされた日々である。
( いくら夫婦とはいえ、ひとの携帯やバックなど私物を、勝手に見ていいわけえ~~?! )
( うるせえ~!! お前に、そんなことぬかす、権利があるのか!!)
冴子は初めの頃、夫の詰問に対し適当な返事をしていたが、途中で一々答える事が馬鹿 らしくなり、無言を押し通した。
馬鹿にするのも、いい加減にしろ!!! ) 果たしているでしょう。だいたい、貴方の妻というけれども、私は貴方の所有物では ないのよ。一人の人間として自由に生き、そして恋だってしてどこが悪いというの!! ) 誰なんだ・・・・ )
( 。。。。。。。。 )
乳房を鷲掴みにした。
荒い呼吸の中で、 子供は絶対に渡さないからな。 )
と、夫は捨て台詞を残した。冴子の一番弱点をついた、言葉であった。
その年の暮から正月にかけては、9連休の長い休みとなった。
( 電話もメールも、携帯に絶対にしないでください。理由は今は、言えない けれども・・・・ )
との、公衆電話からの短い連絡が年末にあった。黒田が話そうとした瞬間、電話は 一方的にきられ、それが最後となった。
おもいあまって、会社に電話すると事務員が、
接触を避けている。 あの明るさが、沈みゆく己の魂を救い、成熟した肢体が、母の胎内に回帰したごとく、 精神の安らぎを、与えてくれていた事を。 心の中に呼び戻したのだった。
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