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テーマ:政治について(19791)
カテゴリ:時事
10日前ほどのネタですが、あの戸井田議員が、今度はブログにこんなことを書いていました。 -- 水源地を守ろう! 2009-05-14 06:42:45 | 農水、環境(食品)関連 こんにちは、戸井田とおるです! いつもお世話になり、心より感謝致しております! 外国資本に、日本各地の水源地が買い漁られているとの書き込みがありました。私も1年ほど前に中川昭一議員が委員長を勤める「水特命委員会」の勉強会で、指摘した事がありました。当時は、林野庁もそんな事実聞いたこと無いといっていましたが、もし事実であるとしたなら危険な事だと思います。田舎の所得の少ない山の地権者や水源地の権利取得者が、法外な金額を提示されたら譲渡してしまうことは考えられる事です。どんな対抗措置が取れるのか行動していかなければなりません。情報をお持ちの方は、教えてください。よろしくお願いいたします。 戸井田とおる http://blog.goo.ne.jp/toidahimeji/e/d7d8955abe9759b004db61d94cd20917 -- はあ? 水源地の土地を「外国資本」、というか例によって中国叩きであるわけですが、その中国資本が買ったら何だって言うのでしょう。 まあ確かに、そういう土地を買って木を全部切り倒して丸坊主にされてしまったら、水害も起きやすくなって困ったことになるでしょうけど、そんなことをするメリットがないでしょう。 だって、その土地が産むものと言えばせいぜいその木ぐらいなんですから、それを再生産させなければ「法外な金額」で買った意味がない。 で、この話の元ネタになったと思われるのが以下の記事なんですが、 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090512/biz0905122342041-n1.htm そこには、 『買収話が持ち掛けられた地元自治体などが慎重姿勢を示しているため、これまでに売買交渉が成立したり、実際に契約締結に至ったりしたケースはないというが』 と書いてあるのに、「水源地が買い漁られている」なんて、あの「偽装認知」が殺到する~というデマとそっくり。ネタは違ってもやることは一緒ということでしょうか。 そもそもこの記事自体が頓珍漢。 『中国の企業が西日本を中心に全国各地の水源地を大規模に買収しようとする動きが、昨年から活発化していることが12日、林業関係者への取材で分かった。逼迫(ひっぱく)する本国の水需要を満たすために、日本の水源地を物色しているとみられる。』 いきなりこんな書き出しですけど、記事の中では木が目的で買収を持ちかけられている話しかないというのに、勝手に水の話に作り変えている上に、そもそも、どうやったら水源地を買収して中国の水需要を満たすことが出来るんでしょうね??? 日本から中国までわざわざ水を運ぶという前提が滑稽である上に、普通に考えれば水は川や湧水のある場所から取るのであって、水が欲しいなら「水源地」なんて買収する必要は全くないんですよね。 まあ、川は水利権が設定されていて水が取れないから、井戸を掘って水を汲むんだ~とか言うためか、都市部以外では地下水の汲み上げに規制がないなんてことも書いてますけど、それにしたって井戸を掘るために「1000ヘクタール」もの土地を買収する必要なんて全くありません。 確かに世界的な水不足が将来訪れることを見越して「水メジャー」と呼ばれる企業が業績を伸ばしているのは確かですけど、そういう企業がやっているのは海水を淡水化したり、汚水を浄化したりするプラントを作り、そこから水を供給して使用料まで徴収するような、そういう企業のこと。 『水不足の危機は一方でビジネスチャンスを生み、「水メジャー」といわれる大企業が、世界で水源地を確保しようとする動きが目立っている。』 そんな「水源地を確保」なんて話は聞いたことがないし、それをやって企業にどんなメリットがあるのか全く定かではありません。 わざわざ日本から単価が安くて重たい水なんて運ぶくらいなら、中国に海水淡水化プラントを作ってパイプラインで内陸まで輸送した方がはるかに効率的です。 ============================== 結局、この記事を書いた人や、真に受けている人の頭の中にあるのは、「関東大震災後に朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」というデマそのもの。水源地を押さえたら中国が日本人に悪さをする、そういうイメージだけなのでしょうね。 だから、 「何で1000ヘクタールも買収するの?」 「水源地を買収したら地下の水が自分のものになるの?」 「どうやって水を運ぶの?」 「水メジャーが水源地を確保して、何のメリットがあるの?」 といった当たり前の疑問も浮かばないんでしょう; 85年前のデマに相変わらずとらわれたままの日本人。 ヤレヤレです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月24日 21時58分23秒
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