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カテゴリ:時事
衆院の解散と参院の首相問責決議可決により、いくつかの法案が廃案となりました。 で、産経は何でもかんでも悪いのは民主党ってことにしたいらしい。 ちょっと前のネタですが、 -- 北制裁 貨物検査法案廃案で対北包囲網崩壊の可能性も 2009/07/14 21:25更新 北朝鮮関連船舶の貨物検査を可能にする特別措置法案は14日午後の衆院海賊対処特別委員会と衆院本会議で与党の賛成多数で可決され、衆院を通過した。しかし、参院での麻生太郎首相の問責決議可決を受け、野党は一切の国会審議に応じない方針を決めたため、衆院解散に伴う廃案が決定的となった。 北朝鮮の再核実験を受け、日本は国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁決議を主導してきたが、これにより決議の完全履行は不可能となり、日本が国際社会による対北朝鮮監視網の構築を自ら突き崩す危険性をはらんでいる。日本が貨物検査に参加しないことにより、北朝鮮と密接な中国などが決議の履行を回避する可能性もあり、安保理決議の実効性に深刻な影響を与えることになりかねない。 国連制裁決議は、核、ミサイル関連物資の北朝鮮への出入りを遮断するための貨物検査を各国に求めた。特措法案は国連が定める北朝鮮禁輸品目の貨物検査を行う権限を海上保安庁と税関に付与する内容だった。 現行の海上保安庁法では、麻薬、武器など国内法令違反の貨物を積んだ船舶への検査は可能だが、核・ミサイル開発に転用できる民生品の検査は行えない。どうしても貨物検査を行う必要が生じた場合は、政府は「放置すれば日本への武力攻撃に至る恐れがある」として周辺事態と認定し、船舶検査活動法を適用するしかない。 廃案により、北朝鮮関連船舶に関する日本の活動は自衛隊による情報収集や追尾に限られ、貨物検査は他国に委ねることになる。浜田靖一防衛相は14日の記者会見で「廃案は大変残念だ。われわれは淡々と通常任務の中で情報収集などをしっかりやっていく」と述べた。 これまでの審議で、野党は日本が北朝鮮籍船の入港禁止措置をとっていることなどを理由に「日本が貨物検査を行う事態は考えにくい」と主張。政府は、北朝鮮船舶の日本近海通過や、北朝鮮の禁輸品目を積載した他国船舶が日本に寄港する可能性は排除できないと説明してきた。 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/277988/ -- そんなに重要な法案なら、何でもっと早く提案しなかったのってところですかね。 だいたい日本のこんな法律一つで「包囲網崩壊」なんて大げさ過ぎですし、そもそもそんな包囲網なんてあるようにも見えませんがね。 で、これに関連して北朝鮮による拉致被害者の家族会もこんなことを言っているようで。 -- 拉致被害者家族らに焦燥感「北と交渉できるのか」 2009/07/13 23:03更新 麻生太郎首相が衆院解散を決断し、民主党などの野党が内閣不信任案(衆院)や首相の問責決議案(参院)を出すなど政局が混沌(こんとん)とし始めたことで、今国会で審議中の重要法案の行方は絶望的との見方もある。北朝鮮船舶の貨物検査特別措置法案もそのひとつ。「政府は当初の約束通り法案成立を急いでほしい」。北朝鮮に圧力をかけたい拉致被害者家族らは危機感を募らせている。 「解散で政治家が浮足立っている今の状況で、いくら訴えても、拉致問題自体が忘れられているのではないか。政府は当初の約束通り、北朝鮮船舶の貨物検査特別措置法案を早急に成立させてほしい」と話すのは家族会代表の飯塚繁雄さん(71)。 事務局長の増元照明さん(53)も「今週中にきちんと審議してまとめてもらいたい。与野党にかかわらず、今後の国の政策にかかわる問題で、廃案となれば国際社会での発言力も弱まる」と強調し、「北朝鮮から見れば、政治がこんな状況では(拉致問題を)交渉する気にならないだろう」と吐き捨てた。 家族には拉致問題への対応が、政局混迷のあおりを受けるのではという不安がある。横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(76)は「選挙は一つの党のためだけのものではない。政権、党派に関係なく拉致問題をマニフェストに盛り込み、真剣に取り組んでほしい」。母、早紀江さん(73)も「日本中の方が、今の政治が何をやっているのかわからないと思う。今日だって(娘を)助けてあげなければ、命がどうなるかわからないし、私たちも高齢化している。どうして解決に至らないのか。政策を実行していくトップになってほしい」と訴える。 支援組織「救う会」の平田隆太郎事務局長は「貨物検査特別措置法案は、北朝鮮に国際社会で裏取引をさせないという日本の意思表示だ。任期中に衆参両院での成立を求めたい」と話し、家族会と救う会が次期衆院選立候補予定者に拉致問題への対応についてアンケートを配布する予定を明らかにした。 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/277586/ -- しかしまあ、「家族会」も何を考えているのやら。 「拉致」と「核」は本来別物でしょうに。 「核」問題でいくら圧力をかけたって、「拉致」が解決することなんてないんですけど。だって、じゃあ北朝鮮が拉致被害者を返したら、日本は「核」問題で手心を加えるんですか? そんなことできないでしょ? だったら、北朝鮮にしてみれば「核」で圧力がかけられる状態は変わらないんですから、「拉致」を解決しようなんて気にはならないのは自明じゃありませんか。 むしろ、人質を確保しておこうという気にさせる可能性の方が高いくらい。 「核」は「核」、「拉致」は「拉致」で対処しないと、何時になるやらわからない北朝鮮の核開発完全放棄が実現されないと、拉致被害者は返ってこれないということになりかねません。 だから申し訳ないけど、こんなことを言っているようでは、家族会自身が拉致被害者が返って来る可能性をどんどん小さくしていると言わざるを得ないんですけどね。 「救う会」は最初から「拉致」をネタに特定政党を勝たせる目的で活動しているとしか思えませんけど、家族会もそうなってしまったのか、それとも騙されたままなかなか目を覚ませないのか。 今の状況を誰が作ったかと言えば、勇ましいことを言って日本に約束を破らせて、挙句の果てに、自分が総理になったくせに何もしないで投げ出した安倍元首相に相当部分の責任があるのは確か。 それをきちんと認識して、誰が本当に拉致被害者のことを考えているのかを見極めた方がいいと思いますけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月27日 04時01分47秒
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