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テーマ:政治について(19785)
カテゴリ:安全保障
昨日のエントリで紹介した、産経の記事について、今日、こんな「お詫び」が載せられました。 -- 記事のおわびと削除 2012.7.25 13:40 23日午前1時7分にアップされた「自衛隊の防災演習、東京の11の区は庁舎立ち入り拒否」の記事について、11区で実施されなかったのは待機(宿泊)訓練でした。通信訓練については自衛隊の立ち入りを認め、実施されていました。関係者におわびして、削除します。 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120725/plc12072513410014-n1.htm -- えーっと、これのどこがお詫びなんでしょうか。 おそらく、産経として読者に印象づけたい筋書きは、 自衛隊は全ての区に「待機訓練」と「通信訓練」の実施を要請した。でも、11の区は「通信訓練」だけを認めて「待機訓練」を拒否した。そしてその理由は市民団体などが反対していたせいだ。でも「庁舎立ち入り拒否」という部分は、通信訓練を認めていたのだから誤りであったので、そこはお詫びします。 といったところでしょう。 でも、あの記事の主題は、自衛隊の要請を区が拒否した、そして、その理由が「迷彩服を区民に見せるな」だったというものですから、本当にそういう事実があったのか否かが問題。 その点については産経はこの「お詫び」では何も答えていません。 そもそも、産経の元記事には、 -- 陸上自衛隊第1師団第1普通科連隊の石井一将連隊長は16日、記者団に対し、全面的な協力を得られたのは7区で、残りは「休日で人がいない。庁舎内の立ち入りを断られた区もあった」と明かした。 -- こんな連隊長の言葉載っています。 さて、この連隊長は本当にこんなことを言ったのでしょうか? だとしたら、産経に向けられてる各区からの猛抗議は、今度は自衛隊に向けられるべきものとなります。 それとも、こんなことは言っていなかったんでしょうか? だったら、そもそもこの記事は完全に虚報だったということであり、まずそれを「お詫び」すべきだと思いますけどね。 この連隊長は「記者団」に語ったようですが、このようなことを書いたのは産経だけですから、後者の可能性が非常に高いとは思いますが、ここは是非、連隊長本人か他のマスコミが、本当はどう言ったのか明かして欲しいものです。 ちなみに、元記事には、 -- 要請を拒否した区には「区民に迷彩服を見せたくなかった」と明かした担当者もいた。 -- こんな一文もありましたけど、これはまあ産経の作り話でしょうね。 通信訓練を認めているのですから、こんな理由は待機訓練を拒否する理由になり得ません。 で、こんなものでこの問題を幕引きしようって魂胆なんですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年07月25日 22時56分20秒
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