朝から消費税増税の声
きょうも暑いが、朝早くには高原にいるかのように涼しく、目覚めて歯を磨き顔を洗い終えた6時半ごろ、パソコンを起動させた。 わが家はクーラーを取り付けていないので、真昼の最高気温時にパソコンの部屋で何かしていると汗がぽたぽた落ちてくる。 居間やキッチンに居るぶんには、風が抜けるからだろうが、多少暑くても暑いなと思うぐらいでなんともない。 ただ今年は厚さが尋常ではなく、たまにからだと空気との接触面に熱さを感じることがある。 そういうときは扇風機を回すのだ。 それで十分涼しい。 ま、そんなわけで今朝は朝早くにパソコンに向かった。 やらなければならないことがふたつある。 ひとつはCDからの音楽取り込みで、ひとつは電子書籍の購入だ。 CDのほうは急がないけれど電子書籍は割引クーポンがあって、使用期限がきょう18日の夜までなのだ。 だから朝のうちにその手続きをしてしまおうと思ったわけである。 ところが起動後、いつもどおりの手順でネットにつなぎ、最初にニュースサイトを開くと気になる見出しがある。 「消費増税、67%が容認 賃上げには慎重、主要企業調査」という共同通信の見出しだ。 記事を読んだ。 共同通信が「主要企業111社を対象」に行った消費税増税アンケートの結果をまとめた内容だった。 気になったのは67%に当たる74社が増税を容認する考えを示したという結果報告で、主要企業というのはいわゆる大企業のことだろうから、これは中小企業の苦痛は見て見ぬふりという大企業エゴがむき出しになった結果だと見た。 短い記事だがうまくまとめられており、たとえば「国の借金は6月末時点で1千兆円を超えており、深刻な財政悪化に企業も危機感を持っていることが浮き彫りになった」ともある。 読んだ瞬間のぼくの反応は「いい子ぶるんじゃないよ」というもので、主要企業111社のうち少なくとも74社以上は「財政の健全化を進めるため」などと自民党政府におもねっているわけだ。 一方で賃上げについては、前年度比「横ばい」が44社で最多。 今後も上げる様子はない。 要するに、広く危惧されているように安倍内閣の経済政策は収入が増えないまま増税を課すという幼児的政策であるまま何も変わらず、多くの市民は暗い将来を予見するばかりなのだと、まぁ、そんなことを考えているうちに時が過ぎてしまった。 毎週の恒例で、日曜日の朝8時にはTBSテレビ『サンデーモーニング』を見る。 が、トップ項目に花火大会の爆発事故が採り上げられ、つぎは何とどこかの川にアザラシが現れたという話題。 エジプトで残虐きわまる集団殺戮が行われているというのに、何だこれ? しばらくのちに松江市教育委員会の暴挙、小中学校図書館で漫画『はだしのゲン』閲覧禁止について目加田説子さんが批判。 がっかり続きの番組放送中、このひとの話には注目した。 9時になってNHKの討論番組を見る。 討議テーマは「消費税増税」。 来年4月には3%の税率アップがあり得るかもしれないという情勢を見つめての討論だ。 出演者は、以下の4人だ(敬称略)。 本田悦朗(内閣官房参与・静岡県立大学教授)。 井堀利宏(東京大学大学院教授)。 山崎元(楽天証券経済研究所客員研究員)。 熊谷亮丸(大和総研チーフエコノミスト)。 司会はNHK解説委員の城本勝。 本田は「1%づつ上げるのが状況に適合する」という。 井堀は「さんざん大騒ぎして決めたことだからすぐに上げるべき」と安倍政権べったり。 山崎は「いま(来年)は上げるべきではない、国の財政が余裕をもち落ち着いてから上げるほうが効果が上がる」と合理的。 熊谷は、いろいろな情勢分析を並べすぎ、ぼくには何をいいたいのかよくわからない。 最も腑に落ちない見解を述べていたのが井堀で、にまにまと薄笑いを浮かべながら「早く早く消費税増税を」という感じの発言に終始。 そのにまにま顔を見ているうちに、生活に余裕ある者は消費税増税をしたがるけれど、そんな余裕のある者は少数で、ほとんどの一般市民は増税の是非を考える余裕などもっていないため消費税増税には反対している事実を知らないのだろうかと疑問に思えてきた。 また、社会保障に充てるカネだから増税やむなしという「ものわかりのいい、いい子ぶり」によって政府に迎合する見方もじつは金銭的余裕に基づく話なのだ。 そういうオタメゴカシではない意見を聞きたかったが、山崎元がやんわりと政府批判をしていたのと、本田が「消費税増税はすでに決まったと錯覚している人が多いが、実はこれから決めるのです」と述べていたのが説得力をもち、よかった。 決して「増税やむなし」ではないのだ。 テレビ番組を見るのはこのあたりでやめ、録画済の『LAW & ORDER』を見始めた。 season4の#1。 近所迷惑の中年ホームレスが重賞を負わされる話で、これ、いまや日本のどこででも起こり得る事件ではないかと思いながら見入った。 昼めしタイムとなった。 あとでまた、書きます。