気になるあれこれ
今朝、目が覚めると7時42分になっている。 ぐっすり眠っていた。 勤務をやめてから初めての熟睡ぶりだ。 この時間、京王線の車中にいる日々なのだったなとまた思い、それで「はて、きょうは何曜日だっけ?」と、一瞬だが曜日が分からなくなった。 かみさんに「きょうは日曜日だよね?」と聞いてしまったよ(笑)。 「そうよ、陽くんが行ってくれるって」という答え。 行くというのは掃除のことで、きょうはみんなと共同掃除をする日なのだ。 終わってからのことだが黒田さんが新聞紙交換のトイレペーパーをもって来てくれて、お礼を申し上げるぼくに「陽次郎くん、留学するんだって? そういってたよ」と聞く。 「うん、そう。もうすぐ出発でね」 「すごいねぇ、学校の推薦?」 「いや、留学試験に合格した」 「あ、試験があるの?」 「そう、首都大学東京とウィーン大学とは提携しているので」 室内に戻ると当の陽くんがテレビを見ながら朝食を摂っている。 「留学のことを聞かれたよ、褒めてたぞ」 「うん」 「もう10日間しかないのに、準備は大丈夫なのかね」 「大丈夫」 「ホントかなぁ」 ところで、その前に今朝のTBS『サンデーモーニング』を見ていて、エジプトの国軍は、組織それ自体がいくつもの企業体から成り立っており、家族も含めると1000万人もの人口を抱える社会的な階層を成していると知った。 これは東京大学教授・山内昌之さんの発言から知ったわけだが、じっさいに発言を引用したいなと思いネットで最近の発言を探したらNHK番組の例があったので以下に引いておく。 「忘れてならないのは、軍は同時に、さまざまな軍需産業はもとより、航空機産業、あるいは旅行、さらに不動産。一連のビジネスをみずから担っている組織体でもあるということです。したがって軍は、こうした混乱によって、みずからの築き上げてきている、こういう権益ってものを損なわれることを望みません。」 「また軍はおよそ90万から100万人の兵員を要していますが、ここにはそこに連なるような人々が、さらに10倍ほど、家族、親族含めていますから、エジプトという国家、そして社会と軍というのは、重なるような構造が、雇用や教育なんかの関係でできているということになります。」 ま、先ほど見ていたTBSの番組でもこれと同じ内容のことが語られたのだが、そんなこととは知らなかったぼくにはたいへんありがたかった。 エジプトの人口は約8000万人(2006年7月現在の推計78,887,007人=エジプト大使館)だそうで、そこで「1000万人の階層」というのはものすごい数だ。 日本の外務省サイトによるとエジプトの失業率は8.8%(2008/2009年度=出所:エジプト中央銀行)だそうだが、ざっと計算するとおよそ8000万人のうち720万人が職に就けない状態にあることになる。もっとも「8.8%」という失業率は低い数字ではないけれどあまり信用できない。推測だが、じっさいは10%を遙かに超えているのだろう。 いまのエジプト情勢について先を見通すのは国際政治の専門家でも難しいだろうが、国軍というこの圧倒的な階層が主な産業を動かしているとなると、彼らが民衆の動きに同調しないことを選ぶほうが困難で、ぼくなんぞは「大革命近し」としか考えられなくなる。 なお、山内さんの上の発言はこうつづく。 「したがって、今日起きているような市民の運動というものに対して、軍は簡単にそれを弾圧するとか、あるいはそれと一体化するとかということはなかなか難しい局面に立たされている、すなわち一体化すると今度は、ムバラク政権と完全にそれに見切りをつけることになりますし、あるいは、その国民といった側に対して発砲するということになりますとこれはアメリカをはじめとする国際世論等々が許さないという構図も出てくる、みずからの信頼も傷つける、非常に難しい局面に立っているということになります。」 ふうむ、なるほど。 よくわかる話だ。 ……用事があるのでいったんブログを閉じるけれど、帰ってきたら続きを書きます。 と書いてパソコンを閉じ、バスで京王八王子へ。 TSUTAYAに入り、陽くんがウィーンに出かける前に観てほしいDVDを4本、借りた。 木下恵介監督作品『二十四の瞳』 黒澤明監督作品『七人の侍』 小津安二郎監督作品『晩春』 溝口健二監督作品『新・平家物語』 以上の4本だ。 ウィーン行きを控えている陽くんに観てほしいと思っている4本である。 彼へのメイルに、外国にいて恥じ入ることがないようにいられるように観ておくべき必須の4本、と書いておいた。 それから図書館へ。 何冊かの雑誌と本を返却。 書棚をひとわたり見つめ、読みたい小説と読みたいノンフィクションを見つけたけれど、きょうはやることがある上に読む本が3冊ばかり溜まっていることを考え、本は借りない。 その代わりCDは借り出したいものがある。 2階へ降りてジャズとロックを7枚ほど、借りた。 八王子の街へ出ると南口アルプスに寄るようになってきた。 きょうは鱈ちりを喰いたくなって、食材を買う用事がある。 夕飯は7時半ごろからだった。 買ってきた真鱈の切り身をすべて、ということは6切れか7切れの全部をかみさんと陽くんとぼくの3人で食べた。 白菜もどっさり入れたし葱も豊富。 うまかった。 鱈の淡泊さがいい具合に鍋料理を豊かなものにしてくれた。