カテゴリ:国際政治
第一次世界大戦 (23)
アメリカの参戦 ドイツの無制限潜水艦作戦は、アメリカの参戦をまねきました。 アメリカは開戦当初、ヨーロッパの戦争に中立の態度を貫きました。モンロー宣言以来の、ヨーロッパとの相互不干渉を貫こうとする態度をとったのです。 アメリカ国民にとって、ヨーロッパは遠い存在だったのです。時あたかも1912年に始まったメキシコ革命に介入し、米軍はメキシコに展開中で、米兵の死者も出ていましたから、国民感情からしても、遠くのヨーロッパの戦場に、兵士を送ることなど出来ない相談だったのです。 しかし、米国人の多くはイギリス系移民の子孫で、母国語も英語です。生活週間も法的取り決めも、イギリス流が主力でしたから、政治的には中立を是としながら、心情的にはイギリス側を支援する傾向が主流をなしていたのです。 経済関係を見ると、開戦後海軍力に劣る対独貿易は、大幅に減少し、逆に英仏への輸出は4倍近くに急増していました。 昨日も記した、英国の客船ルシタニア号がドイツ軍の魚雷攻撃で撃沈され、100名を超えるアメリカ人が犠牲になったり、その後も同種の事件が続いた結果、ヨーロッパの戦争に対する関心は、次第に高まりつつあったのです。 再三に亘る逡巡の据え、アメリカが参戦を決意したのが、ドイツによる無制限潜水艦作戦でした。アメリカの世論はにわかにドイツに対して厳しくなり、ここに開戦の条件が整ったのです。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.12.15 10:33:43
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