カテゴリ:国際政治
クロニクル スハルト大統領辞任
1998(平成10)年5月21日 19年前になります。この日スハルトインドネシア大統領が、民衆反乱に追い詰められて、辞任しました。 スハルト大統領は、1966年3月に陸相として軍を掌握、建国の父スカルノ大統領を辞任に追い込んで権力を掌握、次第に独裁的権限を握って、32年にわたってインドネシアに君臨してきた人物でした。 彼はインドネシアの工業化を進めましたが、その中で次第に身内や側近を優遇、スハルト一族が財界を牛耳るなど、経済不振に陥ると国民からの強い批判を受けるようになってきていました。そうした状況で、1997年タイを震源地として、あれよあれよという間に各地に広まった、アジア金融危機の荒波に、インドネシアも飲み込まれていったのです。 その結果、インドネシアルピアは暴落を続け、輸入物資は急騰して、国内の物価も急騰、不況下のインフレが発生して、国民の不満が爆発したのです。物価は年末年始にかけてやや落ち着きを見せましたが、2月末からまた急騰し、スハルト一族に対する国民の不満は頂点に達し、スハルト退陣を求める声と実力行使は、首都ジャカルタを覆いました。さしものスハルトも、ここに辞任を決断することになったのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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