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2021年05月20日
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カテゴリ:歴史系
​​​えー、今回は中国についてです。

表題の意味はそのまんまです。
というのもオレは今でも文化大革命に対しては「何がしたかったのか謎」というのが感想なので。

オレがガキの頃は「中国3000年の歴史」なんてワードを聞きました。
しばらくしたら「中国4000年の歴史」に増えてました。
最近じゃ「中国5000年の歴史」なんて言い出してます。

すごいですねー。
オレ43年しか生きてないのにすでに中国の歴史を2000年も見続けたことになるわけです。
まぁ、あの国の場合、発表される数字は桁が1つ2つ増えてる事はザラなので、人間世界では20年でも桁が二つ増えれば2000年増えてもおかしくないので辻褄は合う。

…いや、合わないけど。


じゃあ「実際に中国の歴史は何年なのか?」ですが…


正解は「71年」です。

中華人民共和国が成立したのが1949年ですから。

こういうと「紀元前1000年くらいに殷王朝があった」と言われそうですが…


そもそも、中国は色々な王朝が生まれては滅んで国家ごと総とっかえになってるので、現代まで何十回も滅んでます。

殷→周→秦→漢→三国時代→晋→南北朝→隋→唐→五代十国→宋→元~みたいに連続してるように見えますが、これ全部違う国です。
そもそも元朝に至っては国どころか民族すら違い、漢民族ではなくモンゴル人の建てた王朝。
清朝も女真族が建てた征服王朝なので、実は過去に何度も滅んでます。


日本の平安→鎌倉→室町→安土桃山→江戸~は単に時代を区分してるだけで、国家としてはずーっと天皇家を頂点とした「日本」という国家なんですが、中国の場合は国家が消えて取ってかわってるので、その都度「国家の歴史」はリセットされる。

ただ、その土地に残る文明とか文化は国家が変わっても引き継がれるのだけど、それすらもリセットしたのが「文化大革命」です。
中国が最後にリセットして生まれ変わった事件。


この文化大革命という壮大な国家レベルの自爆を主導したのが毛沢東。

オレの中では、人類史上でトップクラスの無能指導者です。
もう殿堂級のレジェンド無能です。なかなかやらかしまくったカンボジアのポル・ポトすら毛沢東に比べたら刺身のツマ、カレーに沿えた福神漬けみたいなもんです。

今日はそんな毛沢東のやらかした文化大革命について面白おかしく書いてみます。
もし、オレが中国人で中国国内でこんな記事書いたら、翌日には九族まで処刑されると思いますが。


時代は太平洋戦争が終わり中国で国民党の蒋介石が共産党の毛沢東に追い出され台湾に逃げた国共内戦が終わり、中華人民共和国が成立してから10年後くらいのこと。

偉大なる毛沢東サマは「大躍進政策」と銘打って名前だけは大層な政策を打ち出します。
結論から言うと、この大躍進政策は名前とは裏腹に、それこそ大コケします。そりゃもう全力ダッシュでバナナの皮で滑って後頭部強打して救急搬送されるくらい見事に転びます。

一体何をしたか?

時は遡る事数十年前、1920年代後半にソ連のスターリンはソ連の重工業を強化する「五ヵ年計画」という政策を打ち出して、ソ連を見事に一大工業国家に変貌させ農業の集団化に成功した。

それを見ていたスターリンの舎弟である毛沢東クン

毛沢東「いいなぁー、俺も中国を重工業強化させてぇなー」

毛沢東クンはスターリン先輩を尊敬しており大好きだった。

なので、ソ連のスターリン先輩の真似をして5ヵ年計画なんてものを唱えだす。
第一次五ヵ年計画として、これは一応は成功した。何故ならソ連から資金援助もあったし技術も教えてくれたから。
スターリン先輩は他校の舎弟には優しい。
自校じゃ気に入らねーヤンキーとか自分に靡かない派閥の奴はボコボコにする番長だったけど。
なので毛沢東を支援して自分の所の舎弟やパシリを貸してくれた。

しかしそんな中、そのスターリンが死ぬ。
跡目を継いだのがフルシチョフ。

その後任のフルシチョフとは毛沢東は仲悪かった。理由はフルシチョフがスターリンを批判し、スターリンの個人崇拝を批判したから。
ヤンキーにとって先輩は神様である。
マジリスペクトの先輩をディスる奴は許せんのだ。

ちなみに余談だけど、前回の記事でロシアと北方領土について書いたけど、おそらく歴代のロシア(ソ連)の国家元首の中では日本に歯舞、色丹を返しそうな可能性が一番高かったと思うのがこのフルシチョフ。
フルシチョフの中では北方領土で譲歩しても、日本との友好で得るメリットの方が価値あると考えてたから。まぁ実現しませんでしたけど。


そんな中、どこまでもスターリンの真似をしたい毛沢東は第二次5ヵ年計画に着手した。
ところが今度はコケる。
なぜなら今回は金や技術者をくれたスターリン先輩が居なくて、いけすかないフルシチョフのソ連と険悪で金も技術者も消えて全て自力でやる羽目になったから。


ソ連が「15年で工業も農業もアメリカを抜いて見せるぜ!」と目標を掲げたのを見た毛沢東。
負けずに自分も「俺らはイギリスを抜くぜ!」とマネる。
パクリは中国の伝統芸である。
当時は、世界の経済力はアメリカやイギリスが上位で、戦後間もない日本はまだ高度成長前だった。


で…毛沢東君は「と、とりあえず製鉄や鉄鋼業を強化だ!溶鉱炉を作るぞ!」と号令を出す。

それを聞いた国民は一斉に溶鉱炉を作り始め鉄くずを溶かし始めた。

…問題は​「誰も溶鉱炉建造の技術や知識を持ってなかった事」​である。


考えれば当たり前の話で、ソ連程の技術と知識も無いのにソ連の真似をしたんだから、そりゃできるわけない。
王貞治の一本足打法を見た野球素人が打撃フォーム真似してタイミング全然取れずに三振しまくるみたいな。


かくして中国全土に素人が作った粗悪でいつ事故起こすかもわからん危険な溶鉱炉もどきが乱立。
しかも高温に耐えるレンガが無いからと、古くから建ってた城壁や寺院やらから煉瓦を調達して歴史的建造物をボコボコ破壊しまくる。
そのうえ製鉄を強化する為に農民は農業に使う農機具まで溶かし始めて農業を放棄した。
つか、素材となる鉄鉱石なんぞゴロゴロ出る土地だと思うが、採掘技術も無かったんだろう。そもそもの順序がおかしい。
そして燃料を確保する為に森林を伐採しまくり木炭を作りまくった結果、山の保水力が失われ川の氾濫、洪水や土砂崩れなどが乱発。
農民は農具を溶かし農業従事者が減ったので食料生産量も下がる。
もちろん食糧も作らなきゃいけないので、毛沢東君はこういった。

「害虫を駆除するぞ!蚊とかハエとかネズミとかスズメとか皆殺しや!」

まぁ、日本人の感覚でも伝染病を媒介する蚊とかハエとかネズミはまだわかる。
でもスズメが何で?ってのは、単に穀物の種や実を食ってしまうからとか。

で…スズメを殺しまくった結果、本来スズメが捕食してたイナゴが「うぇーい!なんか知らんけどスズメ消えてんぞ!楽園じゃ!」と大繁殖しまくり蝗害が増え農作物に多大な被害を出す。

もちろん中国にも学者はいたので「スズメは確かに種食うけど害虫も食うからトータルで見たら殺さない方が良いよ」と知ってる人もいた。
いたけど、それを毛沢東に教えるのは命懸けなので誰も言えない。

今も昔もバカには近寄ってはいけない。これ鉄則。



ソ連の集団農業の真似をして「人民公社」なんて組織も作った毛沢東。
まぁ微妙に違うけどソ連のコルホーズのパクリみたいなもんを目指し、共産党員に農業を管理させた。

…問題は管理してる側の共産党員に農業知識が無かったということ。


…あまり学習能力はない毛沢東。溶鉱炉と同じ失敗を同時進行で行ってた。

そもそもソ連のコルホーズも成功とは程遠く大失敗で飢餓を生んだりしてるんだから何を根拠に真似すれば上手く行くと考えたのかは謎だけど、馬鹿の思考を深く考えてはいけない。

さすがに見かねた側近が苦言を述べるも「てめぇオレに逆らうんか!」と粛清。
こうして毛沢東にモノを言える人がいなくなる。
日常においてバカは無視すれば無害だが、権力を持ったバカには無視しても逆らってもいけない。
思えば敬愛するスターリン先輩も粛清が大好きだった。
自身に靡かない連中を片っ端から粛清し、ドサクサ紛れて赤軍の天才戦術家であり赤軍の至宝、赤いナポレオンとまで言われたトゥハチェフスキー元帥まで殺したせいで軍の弱体化を引き起こし独ソ戦で大苦戦という自爆もしてた。
共産主義者は粛清が大好きである。


そんなわけで毛沢東、ひたすら鉄の増産目標を指示しまくる。
偉大なる毛沢東サマの指示なので部下は頑張るけど、粗悪な溶鉱炉で良質な鉄原料もない状態でノルマなんぞ達成できるはずがない。
完成した鋼鉄の半分は使い物にならなかった。
ただ、それを正直に言うと殺されるので、水増しして報告する。
その報告を受けた毛沢東。

「おう!成果出てるな!やればできるじゃねーか!もっと増産すんぞ!」と更なる増産指示という悪循環に陥る。

現代のブラック企業なんかでも時々見られる現象ですな。

結果的に農業従事者は減り、鉄は増えず、災害は多発し結果として国内に数千万人規模の飢餓を起こし、数千万人が死ぬ。


いくら偉大なる指導者の毛沢東様といえど、さすがに国民も気付きはじめる。


「…もしかして我らが偉大なる指導者の毛沢東さまは…バカなのか?」と。

さすがの毛沢東もこれだけ盛大にやらかすと権力が弱まる。
そこに新たな指導者として国家主席の座に登場したのが劉少奇というオッサン。
毛沢東はとりあえずほとぼりが冷めるまで大躍進政策の責任を取る体でナンバー2の地位に引く。
劉少奇の他に当時の中国には鄧小平という怪物がいた。
元々は毛沢東の部下だったけど、大躍進政策の後くらいから毛沢東とは対立をはじめ、劉少奇が国家主席の時は総書記の座にいて二人で毛沢東がぶっ壊した国内経済を立て直すために市場主義的な政策を進める。

劉少奇と鄧小平は毛沢東と比べれば脳ミソのスペックはファミコンとプレステくらいの歴然な差があったため、飢餓の地獄と化してた中国は徐々に回復を始めました。


これはオレ個人的な持論ですが…

無能が無能たる所以は「己の無能を自覚してない事」だと思っております。

己の無能を自覚してる人間はその時点で無能どころかそこそこ優秀なんです。


しかし毛沢東はマジもんの殿堂クラス無能です。
なので回復しつつある国内を眺めてこんな事を言い始めた。


「おい劉少奇ふざけんな!お前が上手くやったらオレの立場がねーだろばか」

まぁ常人にはなかなかにワケわかんねー理屈ですが、とりあえず毛沢東は怒りました。



そんなわけで面白くない毛沢東。独裁者のプライドをかけて指導者に返り咲こうと画策します。
僕は悪くない、僕の顔を潰す奴は反逆者だ、俺が一番中国を上手く使えるんだ!
その意気や良し、それでこそレジェンド無能、素晴らしき独裁者である。


その為の一連の活動が「文化大革命」です。


毛沢東は「紅衛兵」と呼ばれる自分を熱狂的に支持する学生や若者たちを扇動して「毛沢東の思想に反する者」を片っ端からぶっ潰すテロリストとして全土で活動させる。

「資本主義にかぶれてる党指導部の劉少奇や鄧小平もボコボコにしようぜ!」と煽り反対派を片っ端から吊し上げ多くの文化人や教養人が自殺する。

紅衛兵は更に暴走を続け肥大化し、古くからの思想や文化も破壊した。
それこそン千年の歴史ある寺をぶっ壊したり、昔の皇帝の墓を荒らして皇族の遺体をガソリンで燃やしたり学校ぶっ壊したり教師をフルボッコにしたり絵画や古書もバンバン燃やして美術館や博物館も破壊、僧侶や文化人も片っ端から迫害し、古典技術の職人とか古い文化は全否定された。
今の中国に世界的な芸術家とか音楽家がいないのは、文革時代に徹底排除されて文化喪失を起こしたからだ。

バカはバカなので文化や歴史遺物の価値をわからない。
「中国4千年の歴史」なんてもんはこの時に徹底的に排除された。

ただ、貴重な陶磁器や美術品を紅衛兵から守るために毛沢東の肖像画を貼ったりして難を逃れたものもあるとか。

紅衛兵は一言で言えば狂信者集団だ。
基本的に金持ちは全員敵。知識人も敵。中には両親が毛沢東に批判的な言動をしたことを密告して両親を投獄させ二度と会えなくなった紅衛兵までいる。
紅衛兵は「毛沢東崇拝こそ正義」なので、当然ながら宗教なんて認めない。
絶対神はあのバカ…もとい、毛沢東オンリーである。

早い話が、紅衛兵ってのはバカに扇動される程度の若いバカが大量に発生して知識人や金持や旧文化に八つ当たりしまくるという、地獄絵図の大元になった集団。

で…こんな鎖で繋がれてない狂犬みたいな集団がそこら中にいるので「紅衛兵に攻撃されないために仕方なく紅衛兵になって誰かほかの人間を攻撃する」みたいな連鎖も起こり、最終的には数千万人規模にまでなる。

そんなテロリストみたいなのが中国全土でひたすら暴れまわる状態なので、当然ながら大学とかマトモに機能してないし生産施設とかも機能してないし、失業者も大発生して経済も大打撃。

桃鉄のキングボンビーですら単体でここまでの破壊力は叩き出さないが、単体の毛沢東はレジェンドなので、ここでも数千万人を死なせる。

毛沢東が何かするたびに世界大戦規模の人間が死ぬという、なかなか近寄りがたいキングボンビーではある。

せっかく回復しかけてた国内経済は再度転落。劉少奇は紅衛兵に捕まり軟禁されそのまま病死。
鄧小平も全ての役職を剥奪され田舎に飛ばされ強制労働に近い環境におかれる。
後に中国の黒幕として絶大な影響力を持つ怪物、鄧小平も一時は罪人待遇にまで落とされてた時期があるのだな。

で…こんな無秩序な狂信者集団が肥大化すると、やがて内部抗争が始まる。

最初は毛沢東崇拝の集団として毛沢東に反する連中を片っ端から潰してた紅衛兵だが、そのうち「何のために暴れてるか知らんけど、とりあえず壊しまくるぜ」みたいな毛沢東そっちのけのノリと勢いだけで暴れてる連中まで出始め、紅衛兵同士で殴り合うという意味不明な事態まで多発。

まさにカオス、カオスオブカオスの国内地獄絵図。

さすがに毛沢東もこれを見て言う。


「おい!待て待て!ちょっと聞け!お前らもういい!劉少奇も鄧小平も排除したしもうやめろ。」


しかし、もはや暴徒の紅衛兵。毛沢東ですら制御不能で言う事は全く聞かず、挙句に軍施設や役場やらまで占拠しようと暴れ出す。
もはや統制不可能な暴徒。



毛沢東これを見てキレる。

「正規軍を出して紅衛兵潰せ!」

今も昔もマッチポンプは中国の十八番である。
テメエでバラまいたテロリストがテメエの庭で見境なく暴れてるという状態。
加害者は自分だが被害者も自分。
火をつけようと嫌いなヤツの家にガソリンまいて着火したら自分のズボンも燃え始めたみたいな。
もはや何が何だかまるでコント。

最終的には自分を崇拝している紅衛兵たちを正規軍で鎮圧し、そのまま強制労働者として僻地に送還する始末。

こんな無茶苦茶な活動を10年くらい続けてたわけだけど、とりあえず毛沢東はこれによって再び権力者として返り咲いた。

ただ、その後まもなく毛沢東は普通に病死する。
さんざん国内ぶっ壊しまくってまで権力を手にしたのに、片付けしないまま死ぬという最後まで自分勝手なジェノサイダー。


で…毛沢東が死んだあと、結局は劉少奇や鄧小平がやってた政策の方が良いんじゃね?って事になり、
毛沢東時代に二度も失脚しながら生き延びてた鄧小平も復活。
後に中国の実権を掌握し日本にも来日、昭和天皇や田中角栄とも会談し、日本の経済成長を目の当たりにしたことで改革開放路線を志向し、毛沢東の政策を完全転換し、外資や海外技術の導入を認めた経済特区なんてもんまで作った。

…てことは結局は文化大革命とは一体なんだったのか?は誰から見ても意味不明で、単にヒステリー起こした毛沢東が権力奪取のために自国民を数千万人死なせて歴史遺産も喪失した挙句に、その後の中国の発展に深刻な悪影響だけを残して、全く尻拭いする間もなく勝手に死んで終わった暴動…ってことになる。


近代で独裁者とか大量虐殺者と言えば、すぐに名前が出るのはヒトラー、スターリン、毛沢東、ポル・ポトあたり。

ですが、ランキングにするとこうなります。
ま、数字は大きすぎて正確な数字が諸説あるので推定ですが。


3位 ヒトラー  約1000万人~1100万人。

2位 スターリン 約2000万人(諸説あり)

1位 毛沢東  約6000万人~1億人


おめでとう毛沢東。
他は全て負けてるが虐殺した人数だけはスターリン先輩をトリプルスコアでぶっちぎって首位戴冠。
おそらくこの偉大なる記録は今後抜かれることは無い金字塔となるでしょう。


特筆すべきはスターリンと毛沢東で、ヒトラーは大多数がドイツ人以外の他国民や敵国民で自国民の占める割合は少ないのだけど、スターリンと毛沢東に関しては「ほぼ自国民」

​スターリンはソビエト軍の軍幹部を片っ端から殺した。
5人いた元帥のうち3人を殺し将官クラスの将校の半分くらいは殺した。

…そりゃ独ソ戦でドイツにボコボコにされるわけだ。

毛沢東は自国の国民を処刑ではなく飢え死にさせるという、なかなか難易度の高いミラクルで記録を伸ばしてますな。

まぁヒトラーは一応、選挙で圧倒的な支持を得て権力を取ってるので、自国民殺しすぎると普通に失脚するけどスターリンと毛沢東は基本的に「ライバルは殺す」という闘争で権力握ってるので、殺さなきゃいけない人数は増える。
ライバルグループ全員殺さないとダメだからね。


まぁ、日本人の感覚からすると相当ぶっ飛んでて意味不明ではあるけど、そんな国がすぐ隣にある事は忘れてはいけない。


今の中国は日本人がよく知る三國志とか水滸伝の時代の中国とは何の関係もない全く別の国なのだ。
なんなら日中戦争で戦った中国とも違う国だと思っていい。
あの時日本と戦ってたのは中国国民党であって、今の台湾だ。

中国4千年の歴史なんてのは大ウソで、なんなら「中国」という国名で呼び始めたのが1949年からだ。

国家はそれぞれ成り立ちや歩んできた歴史や文化や思考が違う。
韓国や中国は距離は近いがモノの考え方はまるで違う。

中国人は嘘に関して日本人ほど罪悪感が無い。
むしろ「騙される方がバカで騙す方は賢い」くらいに考えてる。
コピー品や粗悪品や偽装品が横行してるのも、日本人の感覚では悪い事なのだけど、中国人の感覚では「買う奴が自分で選んだんだ」「安く賢く稼いでる」みたいな感覚。

そして序列とメンツを重んじる。

例えば会社で中国人の社員を他の社員の前で叱ったりすると、日本じゃよくある光景だけど中国人はメンツを傷つけられたとして必ず報復を考える。
ヤクザ社会のモノの考え方に近い。

日本人はプライドというものを己の中に持つけれど、中国人は外に対して示すものだと考えてる。

国によって考え方は全然違う。
日本人の美徳は世界共通の認識ではないのだな。

例えばアメリカで仕事をしようとしたら自己主張をしないと絶対に出世しない。
日本じゃ寡黙で黙々と己の仕事を丁寧に完遂してる人間は評価されるけど、アメリカでは「意欲が見られない」と評価される。

日本人の感覚で「平和」と聞くと、その感覚の中に「軍事力」なんて概念は無い。
でも、アメリカ人あたりは「平和は軍事力で守るモノ」と同軸で考えてる。
中国人はもっとわかりやすくて「中国だけ平和なら他は知らん」だ。

文化大革命なんて日本でやったら大罪人扱いだけど、中国人はおそらく「手段はどうあれ結果的に権力を取った毛沢東は凄い」くらいに評価されてる可能性もある。
権力闘争で人が死ぬなんて、あの国じゃ日常茶飯事だ。

なので日本人から見れば殿堂クラスの無能独裁者が暴れまわって共食い始めたみたいに見えても、意外と当人たちは大真面目だったのかもしれない。

ただ、文革によって中国が受けた影響は大きい。
なんせ高等教育機関である大学なんかも壊されてたり機能停止してたんで、国の教養レベルが著しく下がり、優秀な学生が生まれない状態が結構続いた。
また、若い頃に紅衛兵みたいな過激な活動に参加してた人数が大量に生き残ってて、現在もいい年になって社会の中心にいるけれど、若い頃にそんなことしてたんで人格形成や思考に問題がある。

文革前の中国には、まだ長い歴史により積み重ねられた古くからの美徳とか伝統的な価値観が残ってた。
ただ、文革で多くの紅衛兵が片っ端から伝統を憎悪し、金持ちや知識人を憎悪し迫害する価値観を浸透させたことで、それらのマインドは大打撃を受けて消えた。

当時の学者や研究者たちが必死の知恵で紅衛兵から守った歴史書や伝統工芸品も少なからずあるけど、焚書されたり壊された文化財などは数知れず、世界の歴史学者や考古学者からしたら「お前らマジでなにしてくれちゃってんの?」とガチギレする案件である。

そりゃそうだ。もし日本でイキったパリピみたいな無教養な輩が法隆寺に放火したり建仁寺の国宝風神雷神図屏風を焼いたりしたら日本中の学者から「テメエの命より高い価値あるんだぞバカヤロウ」と袋叩きにされる。


​文化ってのは革命なんか起こしちゃアカンのだ。
賢い奴はその意味をわかる。
文化を理解するほどの知識がない凡人でも、眺めてればなんとなくその気配でアンタッチャブルな空気だけは読める。
ただ文化を理解しない上に己の無理解すら認めないマジもんので無能にとっては、意味が無いもんにしか見えない。

そういう奴は溶鉱炉を作るために遺跡から煉瓦を剥がしたりとか、明らかに損得勘定おかしい愚行に出る。
どう見ても溶鉱炉より価値は高いのは凡人でもわかりそうなもんだけど。

なんていうか、タコが伊勢海老をエサにして食ってるの見せられてる感じだ。

「お前は安ネタのタコのくせに高級食材食ってんじゃねーぞ」みたいな。


ま、個人崇拝なんて今どきはもう流行らないんですが、結構近くに今もやってる国ありますからね。
北朝鮮は中国の50年くらい後ろを走る手下なんで。


まぁでも、文化の破壊という意味じゃ中国なんかまだかわいいもんです。

世界じゃ文化破壊の永世チャンピオンとして英国というキングが君臨してましたからね。

英国人やその派生型のアメリカ人が滅ぼした文明や絶滅させた民族の数は相当なもんですから。
スペインとかも初期は頑張って中南米を滅ぼしてましたけど。

なんでも世界最古の脳外科手術医は古代インカ人だとか。
ま、文字も無い文明でスペイン人が滅ぼしたんで詳細は不明ですが、日時計や天文台で正確に365日を計ってたり、地球の公転周期を正確に把握してた形跡があったり、滅んでなきゃ今どんな国があったのかは興味あるところだけど。
今は価値が無くても後世で価値あるものに変わる可能性もあるし、文化に革命なんか起こしちゃ勿体ないのだ。
それこそ敦煌文書じゃないけど、文革でそんな文書とか片っ端から焚書されたり建築物壊されたりしたんだろうし、そういうのを喪失することで人々の価値観やモノの考え方が変わることもある。

そういう意味で毛沢東は罪深いし、ゆえにオレの中ではダントツに無能な独裁者という評価にしかならない。
離れて眺めてる分には笑えるけども、近所に居たら迷惑この上ない。

でもねー、中国はこの先もいつか必ず文革レベルの内乱みたいな状況は起きると思うよ。
共産主義なんてそんなもんだ。
ちなみに中国の国家主席クラスは暗殺未遂の数が他国のトップに比べて格段に多い。
習近平なんか暗殺未遂だけで10回以上あるらしい。
常に20人以上のSPと移動し、宿泊施設は全室貸し切り。
あのトランプですら3~4回は危険があったとされる中、ダントツだ。

中国の国家主席は常に熾烈な権力闘争を勝ち抜いた人間が座るポストで、それこそホントに命懸けで人が死ぬ。
習近平は国家主席になる前に既に2度ほど暗殺未遂に遭ってるし「邪魔な相手は殺す」を比較的なんの躊躇もなくやる国だ。

価値観ももの考え方も採る手段も違う。
そういう民族の国家がすぐ隣にある事だけは覚えておいた方が良いですな。





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最終更新日  2021年11月19日 23時42分34秒
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