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カテゴリ:弁護士業務
一週間前に、静岡県を襲った台風は、県内に甚大な被害(10/1時点で、床上浸水2191、床下浸水3672、断水4500戸)をもたらしました。
静岡県弁護士会では、災害対策委員会の永野海弁護士、植松真樹弁護士(両弁護士とも、影武者が10人位ずついるんじゃないかという怒濤の働きぶりです)が中心となり、週明けすぐに、会長談話を発出、弁護士会ニュースを発行、9月28日からは、電話無料相談を開始しています。そして、来週10月3日からは、静岡市の3区役所で10時~16時までの面談相談が開始されます。 電話無料相談は、まだ3日間しか実施していませんが、連日20件~30件前後、入り続けており、あらかじめ相談担当に登録済みの会員では到底回しきれず、県弁護士会執行部から、全会員に対して、「一人でも多くの会員の皆さまに、相談担当者として登録してくださいますようお願いします」という切実なお願いメールが配信されている状況です。 私も、一兵卒として相談担当弁護士に登録し、この3日間、被災者の方のお声を電話越しにお伺いしてきましたが、被災者の置かれていらっしゃる状況が余りにも大変なため、一回の電話で解決できるようなことは何一つなく、一通り、状況お伺いした上で、「私はこうアドバイスしたけれど、他に何か方法がありませんか」、「この場合、どこにお繋ぎすれば良いですか」、と相談担当弁護士MLで問い合わせ、直接の解決策にはならないにしても、何かしら少し先に繋がる知恵を得て、折り返すというご相談ばかりです(被災者支援エキスパートの永野弁護士が、相談担当者の悩みにすべて一つ一つレスポンスして下さっていることは皆にとって大きな救いではあります、本当にありがとうございます!)。 中でも、足の不自由な障害者の方からの「断水中の地域に住んでいるが、そろそろ貯めていたお風呂の水が尽きる、給水場所まで歩いて行くことも水を運ぶこともできない」というご相談は、一刻の猶予もならないけれど、市もボランティアセンターも迅速に動ける状況ではないことが分かり、日頃から大変お世話になってる会社の社長にお願いして、お水を運んで頂きました。本当にありがとうございます!!! 私にできることは本当に限られていますが、それでも、少しでもお役に立てれば良いなと思います。 永野弁護士が、相談担当弁護士に向けて、流して下さった下記メッセージに、今回の電話相談の趣旨が集約されていると思いましたので、ご紹介します。 今回のチラシをみていただければわかるように、 弁護士相談は、法律相談だけをやるのでもなく、解決を示すのでもなく、まずは傾聴で、 自分の苦しいことを一緒に受け止めて、難しくても、悩んでくれる人が世界のなかに一人でもいたんだ、あきらめないで、新しい情報がわかりしだい、またお電話しますね、と優しい声をかけてくれる人がいるんだ、 ということを感じてもらいたいです。 ぜひ、難しい問題こそ、傾聴し、どうか優しい言葉をかけてあげてください。 それで守れる命もあると信じています。 今回の無料相談チラシのイメージは、命の電話、と全く同じです。 このように、静岡県弁護士会は、総力を挙げてこの台風被害に対応しようとしているものの、週明けからは電話相談に加え、面談相談も3カ所で同時に始まること、相談内容が深刻化、複雑化していくことが確実であること、を考えると、今後、他の弁護士会のお力をお借りしなければならない場面が必ずやってくると思われます。 その節には、どうぞ、何卒お力お貸し下さい。 静岡県弁護士会の一会員として、心からお願い申し上げます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.10.01 15:08:06
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