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弁護士YA日記

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TEL 054-269-4590
FAX 054-269-4591
http://hinodecho-law.jp/
日出町法律事務所
2019年6月より1年間、日本弁護士連合会客員研究員としてイリノイ大学アーバナシャンペーン校に留学後、弁護士業務を再開しました。
弁護士葦名ゆき(あしな・ゆき)
2022.10.27
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カテゴリ:弁護士業務
台風15号が静岡県を襲って1ヶ月。現在の状況が静岡第一テレビで特集されておりますので、是非ご覧下さい。
https://www.tv-sdt.co.jp/nnn/news112xp6z1hbu8bnxhicf.html

静岡県弁護士会は、士業連絡会と協力して、これまで電話相談(約150件)、現地相談(約400件)の約550件の相談を受け続けています。特に現地相談は、一日平均約20件の相談を受け付けており、日によっては、現地入りした弁護士が、昼食を食べる暇どころかトイレに立つ暇もないと悲鳴が上がる「戦場」と化しています。

そんな状況を見かねて、これまで、日弁連からは、極めて迅速に嘱託弁護士を選任、これまた極めて迅速に支援金の交付を決定頂いた外、宮城、東京三会、神奈川、兵庫、岡山、広島の先生方から相談員を派遣頂いています。
また、関東弁護士会連合会では、土曜日の東京三会、日曜日の神奈川会という曜日固定の派遣システムが立ち上がっている他、他の弁連、弁護士会からも続々支援の申し出を頂いている状況にあり、静岡県弁護士会の一員として、本当に感謝の気持ちで一杯です。

ただ、これだけ支援を頂いているのに、図々しいのですが、まだ全然マンパワーが足りず、このままでは到底立ちゆかない綱渡りの危機状態であるので、更にご支援をお願いすることになると思います。何卒よろしくお願い申し上げます。

ところで、私は、今回の支援活動においては、現場の一兵卒にすぎませんが、それでもこの1ヶ月間、色々な思いが心に沸き上がっています。中でも、弁護士にとって、この活動に関わることにどのような意義があるのかを言葉にしたいという気持ちで向き合ってきました。そんな思考の中、今暫定的に辿り着いている意義は下記3つです。

1,社会貢献
当然ですが、困っている方のために、普段から培っている、情報収集能力、コミュニケーション能力、対外交渉能力等を役に立たせることができることは、非常にやり甲斐を感じることです。
水害被災者支援は、ほとんどの弁護士にとって未知の領域ですが、日常業務では常に未知との遭遇なので、未知だからということが障害になりにくいと思います。分からないことだらけの中からでも、情報を拾って整理してその方にフィットする形で提供する。これは私たちが日常業務で鍛え続けてきた能力であり、その鍛えた力をダイレクトに目の前の困っている方々のために使うというのは、ささやかながらも大切な社会貢献です。

2,自己投資
被災者支援に限らず日頃から思っていることですが、弁護士は、他人のために学ぶ仕事ですが、他人のためでありつつも、同時にその学びが自分に蓄積されていくという意味で、社会貢献しながら自分が成長していける仕事です。今回の被災者支援で得られた知識や経験は、自分の知識は勿論、物の見方、考え方まで大きく広げてくれる体験です。しかも、被災者支援活動に関しては日本随一のエキスパートである永野海弁護士監修の支援ツールを使いながら、永野弁護士の豊かな知識や思考回路を実例に当てはめながら直に学ぶことができるのです。気候変動激しい昨今、いつどこで誰に生じるか予測不可能な災難、南海トラフ地震が必ず起こるといわれる静岡県で、台風15号の被災者支援は、自己投資そのものです。

3,弁護士という存在の広報
日弁連はじめ私たち弁護士は、弁護士の社会における役割を広めようと、これまで沢山の試みをしてきました。女優さんを使ったポスター、人を惹き付ける秀逸なYouTube、もちろん有力なツールです。
でも、一番効果があるPRは、実は、弁護士一人一人の日々の実践なのです。いつでも来てね、といっても誰も来ない、でも、目の前に弁護士がいたら、一度でも相談したら、そこで初めて弁護士の役割を認識して下さる方は沢山います。そして、良かったよ、あなたも行ってみたら、と勧めてくださる方も沢山います。私は、このことを私の原点である相馬ひまわり基金法律事務所で骨身に沁みるほどに学びました。一つ一つ一人一人と大切に向き合う弁護士の日常業務が、社会の信頼を勝ち得て、私たちは社会インフラになれるのです。弁護士に遭遇して、役に立つ存在であることを認知して頂くことで、初めて、私たちはお仕事ができるのです。今回の被災者支援は、いわゆるお金儲けができるお仕事ではありません(念のため、日当はちゃんと出ます、でも、収入の柱にはなりません)。それでも、このようなお仕事にも真摯に取り組む姿勢が市民に認知されることは、弁護士という存在の絶大な広報活動になります。​​​

今日も、沢山の弁護士が、現地相談のブースに入っています。悲痛な電話に耳を傾けています。
一人でも多くの弁護士にこの活動に加わって欲しいと心から思います。
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。





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Last updated  2022.10.29 06:47:30
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