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テーマ:路線バスで小旅行(249)
カテゴリ:葛飾区
(前回からのつづき)
平安時代の創建と伝えられる浄光寺は、もともと現在地のやや北西寄りにあり、荒川放水路開削に伴い大正8年に現在地に移転しています。ガラス張りの山門に収められている金剛力士像は、旧地の仁王門にあったものを修復し、移転からおよそ80年の歳月を経て、平成7年に再び安置されたものです。葛飾区教育委員会の説明板によれば、京都の仏師五代目兵部藤芳の制作であることや、寄木造りでガラスの玉眼が埋め込まれていることなどがわかります。 整然と手入れのされている境内は、春の季節には樹齢300年といわれる藤棚が美しい彩りを添えるとのこと。その奥の正面に聳える本堂には「木下川薬師」の扁額が掛かっていますが、本尊の薬師如来像は伝教大師の作といわれ、この地で草庵を結んでいた老翁の手に渡り、後に慈覚大師がその像の存在を知り、ここに寺院を建立したと伝えられます。 境内の片隅には、演劇界の功労者である加藤ひな子の碑と、ひな子により建てられた山田顕義「風折烏帽子」の碑があります。山田は日本大学の創立者としても知られますが、浄光寺の移転により離れ離れになっていた両碑が、日大創立100周年を記念して、昭和63年に再び並べ置かれるようになりました。 境内を出て周辺を歩いてみると、荒川の木根川橋を始め、木根川小学校、木根川公園など、墨田区側に比べ、木下(根)川地名がまだ多く残されている様子を知ることができます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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