本のタイトル・作者
がんの記事を書いてきた私が乳がんに!? 育児があるのにがんもきた [ 内野 こめこ ]
本の目次・あらすじ
2013年・秋。
医療系のライターをしている著者は、乳がんの告知を受ける。
保育園児の繊細な娘、昼夜逆転の編集者の夫。
仕事は?子育ては?私の体は、どうなるの?
2019年・秋までの、がんと向き合った6年間。
引用
小さいし 授乳が終わったらさらにしぼんじゃって
どちらかといえばコンプレックスだった
でも生まれてからずっとこれが私の体だった
感想
2021年読書:030冊目
おすすめ度:★★★★
これ、良かったです。
身内に乳がんが何人かいるので、自分にもその可能性があると読んでみた。
乳がんだけじゃなく、ほかの病気にも通じるところがたくさんある内容でした。
コミック形式+間に専門家との対談があって、乳がんの告知から治療方法の選択、家族や周囲の向きあい方、メンタル面でのサポートについてなど、色々と情報が詰まっている。
幼い子供がいて、働いている40代のママが、乳がんを知ってからの心の動きが細かく描かれていて、胸がぎゅっとなった。
特に、ブログを読み漁っているところ。
この人のブログも、あの人のブログも、途中で終わってる。
これは家族が最後にコメントしてる。私は来年、生きていないかもしれない。
あの人は私よりひどい。私の方がましだ…。
だいたいの患者は告知から2週間で治療法を選択するなんて、びっくりした。
たったそれだけの間に、知識もないことを1から学んで選択しないといけないんだ。
納得しきって選んだわけではなく、たくさんの選択肢の中からタイムリミットまでに選んだもの。
ずっと「ああしていれば」「こうしていれば」「違う方がよかったんじゃないか」を永遠に考えてしまいそう。
当人のリアルな悩みが綴ってあって、「自分は、病気になった人が傷つくことを、励ますつもりで口にしていたんじゃないかな」と思い起こした。
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