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本のタイトル・作者

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言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」 [ 近藤勝重 ]​

本の目次・あらすじ

１章　類は言葉を呼ぶー一つ新しく知れば世界は大きく広がる
　風景／光景／景色ー想像して微妙な違いを感じ取る
　夕方／日暮れ／黄昏ー年齢に応じた言葉、使えていますか？
　感動／感激ー使い分けの難しい類語に強くなる
　感謝カンゲキ雨嵐ー一つの言葉にすがらない
　故郷／郷里／郷土ー繰り返しは語彙を貧弱にする
　思う／考えるー「我思う、ゆえに我あり」はちょっと変では？
　比較対象語法ー対句評言を楽しんでみよう）

２章　読み書き歌うー言葉のスキルアップはワクワク楽しく
　読むー読むだけで文章は上達する
　書くー語彙を増やすには書くのがいちばん
　歌うー「嵐」の歌にはヒントがいっぱい

３章　表現力と話力ー現場で生きる“語彙の豊かさ”とは
　感情表現ー気持ちをどう読み取るか、どう伝えるか
　比喩表現ー的確な言葉はここから生まれる
　話力ー大切なのは「心に届く言葉」

引用

みなさんはこの言葉の由来を知っていますか。日露戦争時の歌にあった（中略）その「乱射乱撃雨霰」を「感謝感激雨霰」と、新聞が見出しに取ったりしてこの言葉が広まったようです。

感想

2021年読書：044冊目
おすすめ度：★★

著者は、コラムニスト。毎日新聞客員編集委員。
うーん、想像していた内容と違った。そしてイマイチだった。
みんなとりあえず色んな本を読んだらいいんじゃないか…？
それが無理なら漫画…。それで全部解決なんじゃないか…？

二次創作の小説を書いていると、自分の語彙力のなさに絶望する。
いや、別に「たかが二次創作小説、ファンアートじゃん」って話なんですよ？
でもいやなの！うつくしい文章をかきたいの！
うつくしい文体のうつくしい世界に彼らを生かしたいの！
というわけで読んでみたけど、そういう人向けの本じゃなかった。
そもそも小説の書き方の本じゃなかった（チョイスミス）。

言葉のおもしろさ、ってありますよね。
私は学生の時分、ずっと詩を書いていて、ひたすら言葉で実験していた。
その時発見したのが、「対照的な言葉をくっつける」こと。
たとえば、ライオン。
ライオンから思い浮かぶ、「勇猛」「獰猛」「勇敢」「凶暴」「百獣の王」というイメージ。
それに、真逆のものを組わせてみる。
で、出来たのが「臆病なライオン」という詩。

臆病なライオンがいた。
いつもオドオドビクビク。
とても泣き虫で頼りない。
そんな臆病なライオンがいた。

勇敢なネズミがいた。
小さな体と自慢の長いシッポで
いつも困難に立ち向かっていく
そんな勇気のあるネズミがいた。

二人は大の仲良しで
苛められては逃げてくるライオンを
いつもネズミは慰めた。

後ろに逃げれば後悔だけど
前に逃げれば未来になるさ。

ネズミがそう言ったので
ライオンはにこりと笑って

ネズミをぱくりと食べた。

前進、そうでしょ？

臆病なライオンは笑った。

勇敢なネズミの分だけ
すこし
臆病で無くなった気がしてた。

臆病な、ライオンがいた。

当時は「おお、すごい発見をした！」と思って、楽しくなってひたすらこういう組み合わせを試していた。
ことばの実験をして遊ぶのに、詩は最適。
とーっても楽しいです。
特に比喩表現をいろいろ試してみるのに、詩のかたちをとると、やりやすい。

かわいそうなラディッシュ
風化に齧られて
冷たい床の上を転がった。

かわいそうなラディッシュ
星柄の靴下の中で
気づいてもらえるのを待っていた。

かわいそうなラディッシュ
つま先に火を灯したような
目が醒めるような赤色で

かわいそうなラディッシュ。
誰かが助けてくれるのを
待ってた。

これは高校生の時、学校では禁止されているペディキュアを塗っていて（まあ、靴下を履いている限り水泳でもない限りばれない）、その血のように赤い色が剥げてきて書いたもの。
今でも、あの高校時代の、閉じ込められたような苦しい感じを思いだす。

で、私はこうやってひたすら詩を書いて本を読んでいたので、理系の教科はすべて補講にかかり、さらに数学では０点をとり進級会議にかけられましたので、みんなちゃんと勉強してね…。
なんで日本の教育は、得意分野を伸ばす方法に特化してくれないんだ…。
オールラウンダーなんてつまらないじゃないか！