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2023.04.18
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テーマ:読書(8219)

書名



おつかれ、今日の私。 [ ジェーン・スー ]

引用


「人って、思いもよらない方向に変わるよね」
彼女が笑った。その通りだ。私たちだって、取捨選択を繰り返し、かなり変わったもの。
「変わってからのほうが、楽しいよね」
彼女が続ける。私は深く頷いた。
この二十数年で学んだことは、一歩踏み出せば結果的になんとかなる、ということ。彼女も私も、踏み出したからこそ「これから先も、なんとかなる」と自分を信じられるようになった。


感想


2023年080冊目
★★★

タイトルどおりの、自分をねぎらう内容の短いエッセイが48編入った本。
新年度が始まり、疲弊していたときだったので、こういうのが読みたくて読んだ。
しんどいときって、カロリーが高いコンテンツを受け付けない。
消化が良い、おかゆみたいな内容のものが良い。

仕事のところで、「風船がしぼむように凹む出来事」があった時、「自分がどこにも配られない役立たずのチラシ」みたいに感じられるという描写があって、「そうそう」と首肯した。
で、スーさんは言う。
そういうときは、「自分のことをいつも以上に大切にしたほうがいい」と。

私は新年度が始まって、新しい会社での生活がスタートして、夫は毎日残業で、にも関わらず毎晩何品も何品も、1時間位かけて夕食を作っていた。
それは私なりのストレス発散の方法で、もやもやを吐き出す手段だったんだと思う。
本当は毎日レトルトカレーとか刺し身で海鮮丼とかお惣菜とかでいいじゃん。
でもそこでご飯作っちゃうんだなあ、私って言う奴は…。苦笑

スーさんは言う。
「なんのために生きるか?」の答えは、「自分のことを好きでいるため」だと。

自己否定の固まりである私は、それが難しい。
新しい環境に身を置くと余計に「私ってなんでこうなんだろう」と思ってしまう。
社交性ゼロ。心のシャッター全閉。固く閉じた貝みたいになっちゃう。
朗らかで健やかな自然体の人が眩しい。
自分の知識や経験を売り込もうとするのだって、うざいに違いない。
ぎこちないし、力入ってるし、浮いてるし、そんな自分が痛々しい。
あうあう。(泣)
世の中の人はきっとみんな、もっと生きていくのがうまいんだろうなと思う。
どうして私だけ、小学生みたいなところで関係構築のスキル発達が終わっているんだろう…。

でもさ、その「外側から見た私」を想定して思い悩むのって、アホやんな。
だってそれは私ではどうしようもない他者からの評価なんだし、私ではどうしようもない。
やることやって成果出していって、「この人はこういう人なんだ」って分かっていってもらうしかない。

前は部下が全員かなり年上の男性ばかりだったけど、今回は女性ばかり。
それもまた女子コミュニティが苦手な私には辛い…。
貴重なお昼休み、ひとりで過ごしたい…。
それだって、「この人はこういう人なんだ」って許容されること、というか。
人には出来ることと出来ないことがあり、得意と不得意がある。
無理やり参加しても楽しくないのモロバレだもんな。
(現時点で参加できていないんですがね!笑)

知人は、「時間が必要なだけ」だと言ってくれた。
私も歳を取ったから、今はその時の流れに身を任せようと思っている。
「ノマちゃんは、人のことをよく見ていて、困っていたら走ってきてくれるでしょう」
と、その人は私に言ってくれた。
「私が仕事をはじめたとき、いっぱい助けてくれたの、覚えているよ。
なんでもないことを笑って話しかけてくれて、さりげなくいつも助けてくれた。
あなたはそういう人だって、みんな、ちゃんと分かるよ。」

前の部下も上司も、泣き言をいう私に、同じことを言ってくれた。
私、少しだけ、自信を持ってもいいんだろうか。
噛めば噛むほど味が出るスルメのようなタイプなのだと…。笑
(しかし「助ける」とか「教える」って、人より優位に立てるから私がそのポジション好きなだけなんじゃ?と自己嫌悪に陥るんだけど。どんだけネガティブ思考)

スーさんは、この本の中であれこれ手を出したかつての自分を振り返る。
それは、「自分の価値を証明するのに躍起になっていたから」だったって。
「誰かの役に立つ人間でありたい、ほかの人よりも優れた人物であると認めさせたいエゴ」。
私、これだもん。

そこにいるだけじゃ自分が存在する意味がなくて、頑張ってアピールして成果を出してようやく認められる、と思ってる。
そして人にも、そう思ってるんじゃないか。
で、新年度に入ってからその原因ってやっぱり幼少期からの体験だよな…と根深いトラウマに思いを馳せてずどーんと落ち込んでいた。

勉強だけ出来たって、何の価値もない。
人間として大事な部分が欠落しているんだから。

子供の頃に母から言われたことを、私はずーっと引きずっているんだなあ。
そういえば前の会社で働いている時、私の評判が祖母の耳に入ったのだそうだ。
「あの子はいい子ですね。よく働くし、気が利くし」。
その人に祖母は「人違いじゃないですか」と言ったという。

でもさあ、私は自分の欠落を抱えて生きていくしかなくて、それを埋めようとずっと必死でやってきて、だからもういいよね。
おつかれ、今日の私。これまでの私。

苦手なことを苦手なままで、いいのだ。
欠落は欠落のままで、埋めるんじゃなくて。
それを嘆いて泣くんじゃなくて。
毎日毎日落ち込むけど、凸凹があることをただ、認める。
「凹」にばかり目がいって、ずっとその暗がり淵に立ち、覗き込んで途方に暮れていたけど。

私には「凸」だってあるんだ。


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最終更新日  2023.04.18 08:21:17
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