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2011年10月03日
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カテゴリ:「秘密」詩・小説
 

 BLの苦手な方は読まないでください。

 18禁です。

 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。

 何卒お許しくださいませ。m(_ _)m



   手書きハート  手書きハート  手書きハート  手書きハート  手書きハート  手書きハート  




 「あっ。鈴木。ネクタイ、解け。さすがに、これはきつい。あっ。」

 言葉とは裏腹に感じている薪に

 「ダメだよ。縛るのに苦労したんだから。」

 と鈴木は言った。そして、体液でぐちゃぐちゃになった

 薪の身体を激しく責めたてた。

 「あっ。あ~。鈴木。お前に言わなくちゃならないことがある。

 あっ。滝沢と寝ることになったから。あっ。でも、心配するな。

 僕は滝沢が嫌いだから。あっ。」

 「何だよ。それ。わけわかんないよ。薪。もう、他の奴と寝る

 のはやめたんじゃなかったのかよ。薪は頭がすごく良いのに、

 時々、頭の悪い売春婦みたいなことするのはやめろよ。

 薪は俺が守ってあげるから。薪。愛してるんだ。愛してる。

 100回愛を囁いたって足りないくらい愛してる。薪の望む

 ことは何でもしてあげてる。それなのに、どうしてなんだ。」

 「・・・鈴木。」

 「そんな憐れむような目で俺を見るな。」

 鈴木は薪の目を手の平で覆うように押さえつけた。そして、

 「一緒に死のう。」

 と言った。

 「薪を殺して俺も死ぬ。夢や理想だけを追い求めて、

 ここまで来たけど、輝かしい未来なんて何処にもなかった。

 人の秘密を覗き見るなんて、してはいけないことだったんだ。

 人には誰にも知られたくない秘密がある。墓場まで

 持っていきたい秘密を暴くことは死者に対する冒?だ。

 そんな俺達を神様が許すはずがなかったんだ。俺は第九が

 できた時、希望の船に乗った気がした。これからは捜査に

 行き詰まることなく、罪を犯した人間総てに罰が与えられる。

 素晴らしいと・・・でも、違っていた。貝沼は薪に直接

 話しかけられなくて、愛の告白をする為に少年達を殺した。

 最初から捕まえて欲しかったんだ。貝沼は快楽殺人を

 繰り返しながら、薪に自分を見て欲しいと願っていた。

 完敗だよ。薪は荊の鞭で自分を鞭打つ敬虔なカトリック教徒

 のように自らを罰することを覚えてしまった。でも、

 そんなのは本当の薪じゃない。俺の知ってる薪は・・・

 昔の薪はこんなんじゃなかった。」

 「鈴木。おまえと死ねたら、僕はどんなにか幸せだろう。

 でも、今はまだ死ねない。僕は自分が見てきたことに

 責任を持たなきゃならない。人の秘密を知るということは、

 それだけ責任が重いんだ。たとえ、僕は地獄に落ちても、

 悪魔に身を売ってでも、真実を守らなくちゃいけないんだ。」

 「薪。」

 「鈴木。手をどけろ。おまえの顔を見たい。」

 鈴木は薪に言われて、目を隠していた手を放した。

 そして、まっすぐに見つめる薪の瞳に吸い寄せられるように

 口づけした。甘く切ない接吻に二人は溶け合い、

 蕩ける蜜のような薪の身体に鈴木は身を沈めたまま

 闇に落ちていった。二人は闇の海を旅するノアの方舟に

 乗せられた小動物のように苦難を乗り越えた先には

 希望の光が見えると信じて、身を寄せ合った。しかし、

 神の領域を侵す魔法の鏡のようなMRIは神への冒涜に

 他ならない。神が導く先は地獄よりも酷い奈落の底

 かもしれなかった。それでも、薪は神を信じたかった。

 甘い抱擁に眩暈を感じながら、薪は鈴木を見つめ、

 愛してると心の中で囁いた。



                          (完)



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最終更新日  2011年10月03日 22時23分01秒
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