うつらないでね & 『壬生義士伝』
右のえらの下に、しこりが残ってます。同期の保健師隊員によれば、腫れが残っているうちは、人にうつす可能性があるとのこと。でもこれ以上、学校も休めないと思い、今日から授業に復帰しました。立ちくらみがして、授業中にもいすに座ったりしていました。私も軟弱ですね 少しずつ、リハビリです。ハウスキーパーの子どもたちを見ていて、彼らは病気に対する抵抗力が弱いと感じます。栄養が十分でないことも、一因でしょう。ちなみに私がインドでお世話になった人は、胃潰瘍で亡くなりました。それが途上国の健康、保健医療、栄養の実情だと思います。映画のなかの話ではなく、ほんまにおたふくで死んでしまうかもしれません。私が周りの人にうつさないよう、願うばかりです。 * * *さて、寝込んでいた間に読んでいた『壬生義士伝』、昨夜ようやく読み終わりました。 浅田次郎『壬生義士伝(上)』文藝春秋、2000旧幕府軍の敗退がほぼ決した鳥羽伏見の戦。大坂城からはすでに火の手が上がっていた。そんな夜更けに、満身創痍の侍、吉村貫一郎が北浜の南部藩蔵屋敷にたどり着いた。脱藩し、新選組隊士となった吉村に手を差し伸べるものはいない。旧友、大野次郎右衛門は冷酷に切腹を命じる―。壬生浪と呼ばれた新選組にあってただひとり「義」を貫いた吉村貫一郎の生涯。 楽天ブックスより仔猫とのお別れのシーンや娘の幸せを願うシーン、おにぎりのシーンなど、泣いてしまった部分もいくつかありました。でもすごく泣けると聞いていたわりには、う~ん・・・印象に残った文「みてくれとかお金のあるなしとか、弁がたつとか、そういうのって人間の見栄じゃないですか。中味とはちがう。(中略)強くてやさしいのって、男の値打ちじゃあないですか。」(上巻、231頁)「近藤勇の武士道とは(中略)他人の痛みはわかってやりながら、自分の痛みはけっして他人に悟らせようとしない。あの人は何の理屈もなく、そういう武士道を生きた人だったんです。」(上巻、319頁)「妻子を養うために主家を捨てる。しかし恩とほこりとは決して忘れぬ。守銭奴と罵られ嘲られても、飢えた者に一握りの飯を施す。一見して矛盾だらけのようでありながら、奴はどう考えても、能うかぎりの完全な侍じゃった。」(下巻、55頁)「潔く死ぬんじゃあねぇ、潔く生きるんだ。潔く生きるてえのは、てめえの分を全うするってこってす。てめえが今やらにゃならねえこと、てめえがやらにゃ誰もやらねえ、てめえにしかできねえことを、きっちりやりとげなせえ。そうすりゃ誰だって、立派な男になれる。」(下巻、198頁)上記引用部、「男」でなくても、人としてこんな風に生きられたらかっこいいと思います。吉村貫一郎のように命をかけて妻子を愛する男性と、骨の髄まで惚れ合うことができたら、素敵ですね 壬生義士伝(下)私は、『カシコギ』の方が泣けました。今日もぽちっ↓とありがとうございます人気blogランキングへ